1988年に解散したTHE ROOSTERSの花田裕之が1990年にリリースしたソロデビューアルバム。布袋寅泰プロデュース。
きっかけは布袋寅泰が,元THE ROOSTERSのドラマー池畑潤二から花田裕之のソロ活動についての相談を受けたことである。元々ほとんど交流のなかった布袋と花田であったが,これを機に友人としての付き合いが始まり,花田が布袋を信頼して全てを任せるに至った。
このアルバムは,布袋にとって,ギタリストと共に仕事をするのはBOØWYのMORAL以来であり,エフェクターを使わずにギターのキャラクターを生かしたサウンドの作品としては記念すべき初の作品ともいえる。このサウンドの傾向は,このアルバムのレコーディングの直後に作られたCOMPLEXの「ROMANTIC 1990」にも表れている。
布袋は編曲は全曲担当。そして"SUNDAY"の1曲で作詞作曲を、他の楽曲の作曲は全て花田。作詞は夏居遥という方が担当し"あの娘には判らない"のみピチカート・ファイブの小西康陽が手がけた。小西康陽とはピチカート・ファイブの作品に参加したこともあり,そこから共にアルバム製作する話があり実際に準備していたがうまくいかなかった。そこでその時に作っていた1曲をこのアルバムに入れたようである。
とにかく,"布袋色が強い"と良くも悪くも評価されがちなアルバムではあるが,発表から20年以上った今改めて聴きなおしてみると2人のギタリストの個性がうまく出ており,花田裕之の曲の良さがよくわかる"花田裕之のアルバム"聴こえる。発表当時,花田裕之といえば元ルースターズであり,ルースターズのサウンド,とりわけギターに関しては"下山淳x花田裕之"であり花田裕之だけのサウンドイメージというものがコアなファンを除いて一般的にはルースターズのサウンドイメージだったのではないだろうか。ひょっとしたらイメージ自体もってないリスナーも多かったのかもしれない。その点,布袋寅泰のサウンドというのはボウイ,布袋寅泰,COMPLEXとギタリストは1人であるから,そのまま"布袋サウンド"といえる。けっして"布袋色が強すぎる"アルバムではない。芯に花田の曲と音があって,そのまわりを布袋の音とアレンジが彩っている。花田裕之の魅力が,"布袋らしさ"が加わることで輝きを増し,そして新たな輝きを放った傑作といえる。
シングル「MYSTERY」が収録され,オリコン18位を記録した。
* ロンドンのメゾン・ルージュ・スタジオで録音されたと布袋寅泰公式ブログにあったのだが、アルバムのクレジットには記載がない。
きっかけは布袋寅泰が,元THE ROOSTERSのドラマー池畑潤二から花田裕之のソロ活動についての相談を受けたことである。元々ほとんど交流のなかった布袋と花田であったが,これを機に友人としての付き合いが始まり,花田が布袋を信頼して全てを任せるに至った。
このアルバムは,布袋にとって,ギタリストと共に仕事をするのはBOØWYのMORAL以来であり,エフェクターを使わずにギターのキャラクターを生かしたサウンドの作品としては記念すべき初の作品ともいえる。このサウンドの傾向は,このアルバムのレコーディングの直後に作られたCOMPLEXの「ROMANTIC 1990」にも表れている。
布袋は編曲は全曲担当。そして"SUNDAY"の1曲で作詞作曲を、他の楽曲の作曲は全て花田。作詞は夏居遥という方が担当し"あの娘には判らない"のみピチカート・ファイブの小西康陽が手がけた。小西康陽とはピチカート・ファイブの作品に参加したこともあり,そこから共にアルバム製作する話があり実際に準備していたがうまくいかなかった。そこでその時に作っていた1曲をこのアルバムに入れたようである。
とにかく,"布袋色が強い"と良くも悪くも評価されがちなアルバムではあるが,発表から20年以上った今改めて聴きなおしてみると2人のギタリストの個性がうまく出ており,花田裕之の曲の良さがよくわかる"花田裕之のアルバム"聴こえる。発表当時,花田裕之といえば元ルースターズであり,ルースターズのサウンド,とりわけギターに関しては"下山淳x花田裕之"であり花田裕之だけのサウンドイメージというものがコアなファンを除いて一般的にはルースターズのサウンドイメージだったのではないだろうか。ひょっとしたらイメージ自体もってないリスナーも多かったのかもしれない。その点,布袋寅泰のサウンドというのはボウイ,布袋寅泰,COMPLEXとギタリストは1人であるから,そのまま"布袋サウンド"といえる。けっして"布袋色が強すぎる"アルバムではない。芯に花田の曲と音があって,そのまわりを布袋の音とアレンジが彩っている。花田裕之の魅力が,"布袋らしさ"が加わることで輝きを増し,そして新たな輝きを放った傑作といえる。
シングル「MYSTERY」が収録され,オリコン18位を記録した。
* ロンドンのメゾン・ルージュ・スタジオで録音されたと布袋寅泰公式ブログにあったのだが、アルバムのクレジットには記載がない。
- 01.HEAVENLY!
- 作詞:夏居 遥 / 作曲:花田裕之 / 編曲:布袋寅泰
- 02.SADNESS CITY
- 作詞:夏居 遥 / 作曲:花田裕之 / 編曲:布袋寅泰
- 03.MYSTERY
- 作詞:夏居 遥 / 作曲:花田裕之 / 編曲:布袋寅泰
- 04.SUNDAY
- 作詞・作曲・編曲:布袋寅泰
- 05.HARD DAYS+HEAVEY NIGHTS
- 作詞:夏居 遥 / 作曲:花田裕之 / 編曲:布袋寅泰
- 06.WILD CHILD
- 作詞:夏居 遥 / 作曲:花田裕之 / 編曲:布袋寅泰
- 07.EVER
- 作詞:夏居 遥 / 作曲:花田裕之 / 編曲:布袋寅泰
- 08.RAINY RAIN
- 作詞:夏居 遥 / 作曲:花田裕之 / 編曲:布袋寅泰
- 09.あの娘には判らない
- 作詞:小西康陽 / 作曲:花田裕之 / 編曲:布袋寅泰
- 10.STONE
- 作詞:夏居 遥 / 作曲:花田裕之 / 編曲:布袋寅泰
- HEAVENLY!
- 花田「頭のカッティングが俺で次から来るリフが布袋君が弾いてる」
布袋「なにしろ初めてレコーディングする最初の曲だったからさ,1,2,3,4のカウントで始まって,あっ始まったっていう感じで楽しかったよね。」 - SADNESS CITY
- 花田「デモのときはイントロのリフが無くって,後半のハーモニカのソロのところも。池畑君が自分で速くなって,それ倍テンみたいでいいねって。それやろうってスタジオでつめた曲。」
布袋「花田君がガンズとかの不良っぽいのが好きらしくてね。ハノイロックスとかああいうのやりたいっていうから,結構粗雑なリフつくって。」 - MYSTERY
- 布袋「これは、本当にメロディの良さですね。それを壊さないようにふくらませて。アコギは花田さんが中心で弾いていて俺は8のカンカンっていうのを弾いている。イントロはテレキャスター(TE-HT BLUE-LINE)+GP-8とガットギター。」
- SUNDAY
- 布袋「これは詞も含めて自分の気持ちを花田さんに歌ってほしかったっていうのがあって。COMPLEXの最初のツアーの最中に作った曲で,もっとヘヴィにすればヘヴィになる曲なんだけどね。歪んでいるだけで違うじゃん。でも流れの中で軽く、さっと行く曲もあってもいいんじゃないかと思って。バイオリンが入っているから、デキシーズっぽいんじゃないかな。」
- HARD DAYS+HEAVEY NIGHTS
- 花田「これは、何か最近のストーンズっぽくやりたいねっていう感じでやった曲で。」
布袋「キースが歌っているような"CAN'T BE SEEN"っぽい感じでね。でも松ちゃんがベース弾くとこうなっちゃうという(笑)これぞボースターズ(ボウイ+ルースターズの意)って感じで(笑)」 - WILD CHILD
- 花田「これは,結構つくった時は,ミディアムのもっとロックンロールっぽい曲だったんだ。」
布袋「Rockpileみたいなかんじだったんだよね。」
花田「で、スピードアップさせて。」
布袋「で、松っちゃんが弾いたらこうなっちゃったっていう(笑)でも本当にこういう曲でバーンって弾くと松っちゃんは存在感あって。ギターはふたりでほとんどユニゾンな感じだね。」 - EVER
- 布袋「もともとAメロが出来ていて、Aメロの雰囲気で持っていって。でも、この曲は本当にヒラメキだな。どんな風になるんだろうって思ったもん。」
- RAINY RAIN
- 花田「これも、ミディアム・タイプですね。これは最後のギターソロが気持ちいいですね。マーティン(・アダム)はインディアンソロって呼んでいたけど。」
布袋「ソロっていうかコードチェンジっぽいやつね。ああいうのは得意だから任せて任せてみたいな感じで、イントロも凄く気に入ってるし。」 - あの娘には判らない
- 布袋「こういうのを聴いたり家で弾いたりするのは好きで。ただ、今までやる場がなかったっていうか。でも、こういうのは花田さんがうまいな。ゴツゴツみたいなリフはさ。この曲って俺、アコギだけじゃないかな。エレキは全部花田さん。マックス・ミドルトンのピアノのノリも大きいんじゃないかな。ピアノ入れる前はシンプルなロックンロールだったから。」
- STONE
- 布袋「この頃俺はザ・バンドに傾倒していて、毎晩ザ・バンドを聴いていて(笑)ザ・バンドっぽいって言ったら、ザ・バンドっぽい気もしねぇか(笑)アメリカのいいところだよね。で、これはもう一発録りで。花田さんがアコギを弾いて。俺はストラトを弾いて。COMPLEXの"AFTER THE RAIN"なんかに近いよね。あっちの方はゴージャスに仕立てちゃったけど。これをやってから味をしめちゃって。ギターソロも1テイク目か2テイク目のやつで、自分で弾いたギターソロの中じゃ結構気に入ってるんだよね。ピアノ以外のキーボードは全部俺が弾いてるから騒がしくない程度で入ってると思うよ。キーボード入れるのもギターの音色で出ないところだけを弾いてるだけ。ただそれだけ。」
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PRODUCED BY TOMOYASU HOTEI
- HIROYUKI HANADA
- VOCALS & GUITARS
- TOMOYASU HOTEI
- GUITARS,KEYBOARDS & BACKING VOCALS
- TAKESHI ASADA
- BASS("MYSTERY","あの娘には判らない","SUNDAY","EVER","RAINY RAIN")
- KUMA HARADA
- BASS("HEAVENLY!","SADNESS CITY","STONE")
- SATOSHI MIYAWAKI
- DRUMS("GOOD SAVAGE")
- TAKESHI ASADA
- BASS("PROPAGANDA","LOVE CHARADE","BLUE","AFTER THE RAIN")
- TSUNEMATSU MATSUI
- BASS("WILD CHILD","HARD DAYS+HEAVY NIGHTS")
- JUNJI IKEHATA
- DRUMS & PERCUSSION
- MAX MIDDLETON
- GRAND PIANO("あの娘には判らない")
- GRAHAM BELL
- HARMONICA("SADNESS CITY")
- GAVIN WRIGHT
- VIOLIN & STRINGS ARRANGED("MYSTERY","SUNDAY")
- LINDA TAYLOR
- BACKING VOCALS("MYSTERY","HEAVENLY!")
- CAROL KENYON
- BACKING VOCALS("MYSTERY","HEAVENLY!")
- KUMIKO YAMASHITA
- BACKING VOCALS("MYSTERY")
- MARTIN ADAM
- RECORDING & MIXING ENGINEER
- TRISTIN POWEL
- ASSISTANT ENGINEER(Abbey Road Studios)
- YOU ISHIZAKI
- ASSISTANT ENGINEER(Music Inn)
- 1989 10/10 - 10/23 RECORDED AT Music Inn Yamanakako
- 1989 10/28 - 11/07 RECORDED AT Abbey Road Studios St.2