RiffRoghのCDジャケット
1990.05.16

Riff Rough花田裕之

更新日:

TOCT-5671
【CD】 ※廃盤
TOTT-5671
【MT】 ※廃盤
TOCT-11072
リマスター【CD】 ※廃盤
2005年9月22日発売
TOCT-11427
リイシュー【CD】 ※廃盤
2012年1月25日に紙ジャケットで再発売

1988年に解散したTHE ROOSTERSの花田裕之が1990年にリリースしたソロデビューアルバム。布袋寅泰プロデュース。

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アルバム収録曲|Riff Rough

  1. HEAVENLY! [4:46]

    作詞: 夏居 遥
    作曲: 花田裕之
    編曲: 布袋寅泰

  2. SADNESS CITY [4:50]

    作詞: 夏居 遥
    作曲: 花田裕之
    編曲: 布袋寅泰

  3. MYSTERY [5:18]

    作詞: 夏居 遥
    作曲: 花田裕之
    編曲: 布袋寅泰

  4. SUNDAY [4:12]

    作詞・作曲・編曲: 布袋寅泰

  5. HARD DAYS+HEAVEY NIGHTS [4:41]

    作詞: 夏居 遥
    作曲: 花田裕之
    編曲: 布袋寅泰

  6. WILD CHILD [3:03]

    作詞: 夏居 遥
    作曲: 花田裕之
    編曲: 布袋寅泰

  7. EVER [5:08]

    作詞: 夏居 遥
    作曲: 花田裕之
    編曲: 布袋寅泰

  8. RAINY RAIN [3:46]

    作詞: 夏居 遥
    作曲: 花田裕之
    編曲: 布袋寅泰

  9. あの娘には判らない [4:43]

    作詞: 小西康陽
    作曲: 花田裕之
    編曲: 布袋寅泰

  10. STONE [5:29]

    作詞: 夏居 遥
    作曲: 花田裕之
    編曲: 布袋寅泰

作品の解説

布袋プロデュースによる花田裕之のファーストシングル『MYSTERY』が1990年4月6日にリリース(8cmCD Single: TODT-2496,Music Tape: TOST-2496)された後に発売された花田裕之のファーストソロアルバム。先行シングルはタイトル曲&カップリング曲「HARD DAYS+HEAVY NIGHTS」ともにアルバム収録と同テイク。

布袋参加のきっかけは布袋寅泰が、元THE ROOSTERSのドラマー池畑潤二から花田裕之のソロ活動についての相談を受けたことである。元々ほとんど交流のなかった布袋と花田であったが、これを機に友人としての付き合いが始まり、花田が布袋を信頼して全てを任せるに至った。

このアルバムは布袋にとって、ギタリストと共に仕事をするのはBOØWYのMORAL以来であり、エフェクターを使わずにギターのキャラクターを生かしたサウンドの作品としては記念すべき初の作品ともいえる。このサウンドの傾向は、このアルバムのレコーディングの直後に作られたCOMPLEXの『ROMANTIC 1990』にも表れている。ジャケット写真はCOMPLEXの1stにテイストが似ている。

布袋は編曲は全曲担当。そして「SUNDAY」の1曲で作詞作曲を、他の楽曲の作曲は全て花田。作詞は夏居遥(なつい よう)という方が担当し「あの娘には判らない」のみピチカート・ファイブの小西康陽が手がけた。小西康陽とはピチカート・ファイブの作品に参加したこともあり、そこから共にアルバム製作する話があり実際に準備していたがうまくいかなかった。そこでその時に作っていた1曲をこのアルバムに入れたようである。作詞の夏居遥という方は花田裕之作品でしか目にすることがなく、小西康陽の変名ではないか?と予想されているが詳細は謎である。

レコーディングは1989年10月に山中湖のミュージックインで行われドラムは池畑潤二、ベースに浅田孟、松井常松、コーラスで山下久美子などが参加している。日本で2週間にわたってレコーディングされた後、ロンドンのアビーロードスタジオで海外勢によるダビングが行われた。ベースにクマ原田、ピアノにMax Middleton(ジェフベックグループ)、バイオリンにGavin Wright(XTCをはじめ多数参加)など。エンジニアを務めたのはマーティン・アダム(Ronnie Wood* & Bo Diddleyを手がけ、のちに布袋寅泰のライブエンジニアも担当)。参加メンバーだけみても聴きどころがとにかく多いはずなのだが「布袋色が強い、強すぎる」と良くも悪くも評価されがちなアルバム。発表から20年以上った今改めて聴きなおしてみると2人のギタリストの個性がうまく出ており、花田裕之の曲の良さがよくわかる花田裕之のアルバムに聴こえる。発表当時、花田裕之といえば元ルースターズであり、ルースターズのサウンド、とりわけギターに関しては下山淳x花田裕之であり花田裕之だけのサウンドイメージというものがコアなファンを除いて一般的にはルースターズのサウンドイメージだったのではないだろうか。ひょっとしたらイメージ自体もってないリスナーも多かったのかもしれない。その点、布袋寅泰のサウンドというのはボウイ、布袋寅泰、COMPLEXとギタリストは1人であるから、そのまま布袋サウンドといえる。けっして布袋色が強すぎるアルバムではない。芯に花田の曲と音があって、そのまわりを布袋の音とアレンジが彩っている。花田裕之の魅力が「布袋らしさ」が加わることで輝きを増し、そして新たな輝きを放った傑作といえる。

オリコン18位を記録した。

花田&布袋による楽曲解説

HEAVENLY!

花田「頭のカッティングが俺で次から来るリフが布袋君が弾いてる」
布袋「なにしろ初めてレコーディングする最初の曲だったからさ,1,2,3,4のカウントで始まって,あっ始まったっていう感じで楽しかったよね。」

SADNESS CITY

花田「デモのときはイントロのリフが無くって,後半のハーモニカのソロのところも。池畑君が自分で速くなって,それ倍テンみたいでいいねって。それやろうってスタジオでつめた曲。」
布袋「花田君がガンズとかの不良っぽいのが好きらしくてね。ハノイロックスとかああいうのやりたいっていうから,結構粗雑なリフつくって。」

MYSTERY

布袋「これは、本当にメロディの良さですね。それを壊さないようにふくらませて。アコギは花田さんが中心で弾いていて俺は8のカンカンっていうのを弾いている。イントロはテレキャスター(TE-HT BLUE-LINE)+GP-8とガットギター。」

SUNDAY

布袋「これは詞も含めて自分の気持ちを花田さんに歌ってほしかったっていうのがあって。COMPLEXの最初のツアーの最中に作った曲で,もっとヘヴィにすればヘヴィになる曲なんだけどね。歪んでいるだけで違うじゃん。でも流れの中で軽く、さっと行く曲もあってもいいんじゃないかと思って。バイオリンが入っているから、デキシーズっぽいんじゃないかな。」

HARD DAYS+HEAVEY NIGHTS

花田「これは、何か最近のストーンズっぽくやりたいねっていう感じでやった曲で。」
布袋「キースが歌っているような"CAN'T BE SEEN"っぽい感じでね。でも松ちゃんがベース弾くとこうなっちゃうという(笑)これぞボースターズ(ボウイ+ルースターズの意)って感じで(笑)」

WILD CHILD

花田「これは,結構つくった時は,ミディアムのもっとロックンロールっぽい曲だったんだ。」
布袋「Rockpileみたいなかんじだったんだよね。」
花田「で、スピードアップさせて。」
布袋「で、松っちゃんが弾いたらこうなっちゃったっていう(笑)でも本当にこういう曲でバーンって弾くと松っちゃんは存在感あって。ギターはふたりでほとんどユニゾンな感じだね。」

EVER

布袋「もともとAメロが出来ていて、Aメロの雰囲気で持っていって。でも、この曲は本当にヒラメキだな。どんな風になるんだろうって思ったもん。」
※ コーラス部分はスタジオにたまたまあったアレン・ギンズバーグの詩を布袋が朗読したものを逆回転している。深い意味はないとのこと。

RAINY RAIN

花田「これも、ミディアム・タイプですね。これは最後のギターソロが気持ちいいですね。マーティン(・アダム)はインディアンソロって呼んでいたけど。」
布袋「ソロっていうかコードチェンジっぽいやつね。ああいうのは得意だから任せて任せてみたいな感じで、イントロも凄く気に入ってるし。」

あの娘には判らない

布袋「こういうのを聴いたり家で弾いたりするのは好きで。ただ、今までやる場がなかったっていうか。でも、こういうのは花田さんがうまいな。ゴツゴツみたいなリフはさ。この曲って俺、アコギだけじゃないかな。エレキは全部花田さん。マックス・ミドルトンのピアノのノリも大きいんじゃないかな。ピアノ入れる前はシンプルなロックンロールだったから。」

STONE

布袋「この頃俺はザ・バンドに傾倒していて、毎晩ザ・バンドを聴いていて(笑)ザ・バンドっぽいって言ったら、ザ・バンドっぽい気もしねぇか(笑)アメリカのいいところだよね。で、これはもう一発録りで。花田さんがアコギを弾いて。俺はストラトを弾いて。COMPLEXの「AFTER THE RAIN」なんかに近いよね。あっちの方はゴージャスに仕立てちゃったけど。これをやってから味をしめちゃって。ギターソロも1テイク目か2テイク目のやつで、自分で弾いたギターソロの中じゃ結構気に入ってるんだよね。ピアノ以外のキーボードは全部俺が弾いてるから騒がしくない程度で入ってると思うよ。キーボード入れるのもギターの音色で出ないところだけを弾いてるだけ。ただそれだけ。」

ギターマガジン1990年7月号の記事

アルバム発売後に、花田裕之、布袋寅泰、松井常松、池畑潤二のバンドメンバーでツア ー「ROCK&ROLL Jet-Set Riff Rough」を行った。このメンバーで3公演行い、その中から1990年7月4日のNHKホール公演は1万本限定のライブビデオ『Riff Rough Session』(VHS)としてリリースされた。後にDVD化。

ロンドンのメゾン・ルージュ・スタジオで録音されたと布袋寅泰公式ブログにあったのだが、アルバムのクレジットには記載がない。

このアルバムは2回再発されており、1回目の2005年の際はリマスターされライナーノーツが追加、2回目の2012年は紙ジャケット仕様になりブックレットの写真がモノクロに。新たなライナーノーツになっている。ちなみにミニアルバム『OPEN YOUR EYES』は2005年の再発のみ。

2021年10月27日より花田裕之作品の配信がスタートしているが当アルバム含め一部の作品のみ。

クレジット|Riff Rough

PRODUCED BY TOMOYASU HOTEI

HIROYUKI HANADA
VOCALS & GUITARS

TOMOYASU HOTEI
GUITARS,KEYBOARDS & BACKING VOCALS

TAKESHI ASADA
BASS(MYSTERY,あの娘には判らない,SUNDAY,EVER,RAINY RAIN)

KUMA HARADA
BASS(HEAVENLY!,SADNESS CITY,STONE)

TSUNEMATSU MATSUI
BASS(WILD CHILD,HARD DAYS+HEAVY NIGHTS)

JUNJI IKEHATA
DRUMS & PERCUSSION

MAX MIDDLETON
GRAND PIANO(あの娘には判らない)

GRAHAM BELL
HARMONICA(SADNESS CITY)

GAVIN WRIGHT
VIOLIN & STRINGS ARRANGED(MYSTERY,SUNDAY)

LINDA TAYLOR
BACKING VOCALS(MYSTERY,HEAVENLY!)

CAROL KENYON
BACKING VOCALS(MYSTERY,HEAVENLY!)

KUMIKO YAMASHITA
BACKING VOCALS(MYSTERY)

MARTIN ADAM
RECORDING & MIXING ENGINEER

TRISTIN POWEL
ASSISTANT ENGINEER(Abbey Road Studios)
YOU ISHIZAKI
ASSISTANT ENGINEER(Music Inn)

1989 10/10 - 10/23 RECORDED AT Music Inn Yamanakako
1989 10/28 - 11/07 RECORDED AT Abbey Road Studios St.2

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