花田裕之が1990年にリリースした布袋寅泰プロデュースによるソロデビューアルバム『Riff Rough』に合わせてツアー「ROCK&ROLL Jet-Set Riff Rough」が行われた。ツアーメンバーは花田裕之、布袋寅泰、松井常松、池畑潤二で6/27の渋谷公会堂、7/4のNHKホール、7/11の大阪厚生年金会館の3公演のうちNHKホールの模様を収録したのがこの作品である。布袋はCOMPLEXのROMANTIC 1990 TOUR中の参加となった。
VHSでリリースされた際は1万本限定で特別BOX仕様。写真集と直筆サインの入ったトレーシングペーパーが封入され、しばらくの間プレミア価格で取引されていた。限定ということよりも内容がとにかく貴重で,元ボウイ+元ルースターズというバンドメンバーの豪華さだけでなくプレイ面でも見所聴き所満載でファン必見といえよう。布袋の使用しているギターも今となってはここでしかプレイを観ることのできないものもある。まず布袋がこの頃入手した2本のZemaitisがステージで初登場している。特にシェルトップの3SのZemaitisは,ステージでは、このツアーでのみ使用している。このライブでは冒頭からの4曲で使用。このギターは後年、神田商会に売却され現在ではゼマイティスミュージアムに展示中。もう一本は布袋ファンにも馴染みの深いZEMATIS WILD。こちらもこのツアーが初登場である。5曲で使用。他にも「STONE」でFenderのStratocaster(Candy Red)、ラストの「MYSTERY」ではRickenbackerの330(BLACK)が使用された。これらギターもステージではこのツアーのみで使用された。つまり定番の布袋モデルは一切使用されず新しいZemaitisがメインで、フェンダーとリッケンバッカーが一本ずつということである。
実際のライブではルースターズの「DRIVE ALL NIGHT」「GUN CONTROL」「PASSENGER」、ゼムの「GLORIA」そしてチャックベリーの「DON'T YOU LIE TO ME」も演奏されたがこれらは未収録。アルバム『Riff Rough』収録の10曲は全曲を披露し収録されている。ライブの冒頭ではバンドメンバーによるセッション曲があり、これはアルバム未収録だが曲名は「Riff Rough」となっている。この「Riff Rough」と2曲目の「HEAVENLY!」の2曲のライブ音源が、IRc2所属アーティストによるコンピレーションアルバム『STAR STREET TRAX Vol.1』に収録された。余談だがこの時のバンドメンバーはThe IRC'Sと呼んでいたようである。
2005年9月14日に待望のDVD化がされた。ただしオリジナルのVHS版に封入されていた写真集やサインがプリントされたトレーシングペーパーは封入されていない。また、2005年9月22日には布袋寅泰プロデュースによる花田裕之のアルバム2作『Riff Rough』と『OPEN YOUR EYES』がリマスタリングされてリイシューもされた。
クレジット|Riff Rough Session
Vocal & Guitar / Hiroyuki Hanada
Guitar & Chorus / Tomoyasu Hotei
Bass / Tsunematsu Matsui
Drums / Junji Ikehata
Riff Rough Session
Sound Engineer / Yukihiro Kitayama (Yui Stage Service)
Monitor Engineer / Seigi Okabe (Sound Media)
Lighting Engineer / Akira Okabe (On & On)
Lighting Technician / Takayuki Kato (On & On)
Starlight Engineer / Naoya Araoka (Yamaha)
Starlight Technician / Neil Beaton (Yamaha)
Back Line / Hidehito Satake (Leo Music)
Assistant Stage Director / Chuji Ikeda (One Point)
Assistant Tour Manager / Shigeki Sumomozawa (IRc2 Corporation)
Hair & Make /Shoji Koshinuma (Saints)
Production Co-ordinator / Chiaki Kusama (IRc2 Corporation)
Stage Director / Hironobu Hanzawa (One Point)
Mobile Recording / S.C. I
Recording & Mixing Engineer / Tatsuya Sakamoto
Director / Haruo Nakano (Tyrell Corp)
Art Director / Tadamasa Yokoyama
Designer / Masanobu Mori
A & R Director / Mitsunobu Sekiguchi (IRc2 Corporation)
Produce / IRc2 Corporation
Executive Producer / Senji Kasuya (IRc2 Corporation)