布袋寅泰と吉川晃司によるCOMPLEXの1stAlbum。COMPLEX結成の発表の直後,カリブ海にあるモンセラット島へ渡り、エアー・スタジオ・モンセラットにてレコーディング。このスタジオは、ジョージ・マーティン所有のスタジオで、名盤が多数録音された有名なスタジオだったが、巨大ハリケーンの被害を受けて現在はもうない。レコーディングは1988年12月12日から1989年1月15日の約1か月間行われ、MIX DOWNはロンドンのエア・スタジオで1989年1月18日から2月3日にかけて行われた。

COMPLEXは「ふたりでやりたいこと,歌いたいものをやる」というのが一大コンセプト。コンプレックスという名前は,そのままの本来の単語の持つ意味での"複合体",つまりヴォーカリスト吉川晃司とギタリスト布袋寅泰の複合体という意味。そして日本語で誤って使われるようになった劣等感の意味での、洋楽に対するコンプレックスという意味も含まれている。アルバム全体として,1960年代,1970年代のロックテイストが強く,リフとメロディが表に出たシンプルかつソリッドなカッコいい仕上がり。曲のバッキングはほぼTE-HTだが,12曲中6曲でソロやバッキングでレス・ポールを使用している。

GUITARHYTHMの翌年にリリースされたアルバムではあるが,ギタリストとしての存在感、弾き方などもソロ・アルバムと比較するとかなり異なっている。ヴォーカリストとギタリストがシンプルにそれぞれカッコよく聴こえる,そうBOØWYがメンバー4人がそれぞれ一番カッコよく聴こえるよう目指していたのと同じように感じる。吉川晃司の声と布袋寅泰のギターがそれぞれカッコよく目立つだけでなく,"声+ギター"の絡み方が素晴らしい。 これはバッキングの布袋のギターの素晴らしさが大きいと思うが,池畑潤二のメタリックな質感のドラム,そしてホッピー神山,藤井丈司,マイケル・ツィマリングといったGUITARHYTHMを創った面々が参加していることも大きい。

2012年10月10日に,待望のデジタルリマスター盤がSHM-CDとしてリリース。

01.PRETTY DOLL PRETTY DOLL - COMPLEX
作詞・作曲:吉川晃司/編曲:布袋寅泰
02.CRASH COMPLEXION CRASH COMPLEXION - COMPLEX
作詞:吉川晃司/作曲・編曲:布袋寅泰
03.恋をとめないで 恋をとめないで - COMPLEX
作詞:吉川晃司/作曲・編曲:布袋寅泰
04.Can't Stop The Silence Can't Stop The Silence - COMPLEX
作詞:吉川晃司/作曲・編曲:布袋寅泰
05.2人のAnother Twilight 2人のAnother Twilight - COMPLEX
作詞:吉川晃司/作曲・編曲:布袋寅泰
06.IMAGINE HEROES IMAGINE HEROES - COMPLEX
作詞・作曲:吉川晃司/編曲:布袋寅泰
07.CLOCKWORK RUNNERS CLOCKWORK RUNNERS - COMPLEX
作詞・作曲・編曲:布袋寅泰
08.BE MY BABY BE MY BABY - COMPLEX
作詞:吉川晃司/作曲・編曲:布袋寅泰
09.路地裏のVENUS 路地裏のVENUS - COMPLEX
作詞・作曲:吉川晃司/編曲:布袋寅泰
10.RAMBLING MAN RAMBLING MAN - COMPLEX
作詞:吉川晃司/作曲・編曲:布袋寅泰
11.そんな君はほしくない そんな君はほしくない - COMPLEX
作詞:吉川晃司/作曲・編曲:布袋寅泰
12.CRY FOR LOVE CRY FOR LOVE - COMPLEX
作詞・作曲:吉川晃司/編曲:布袋寅泰
PRETTY DOLL
トランスビジョン・パイプにインスパイアされた曲ですね。疾走感のある曲だし、あまり細かいことを考えずに。あと8ビートを崩すっていうのがテーマになっていて、それで、1,2弦とかを頭に持ってきたりとか、裏に持ってきたりして、崩していますね。実はこの曲は吉川が持ってきたときはまだ未完成で、彼がAメロとおもっていたものwp俺はサビと解釈していたんだ。でも、その部分がよくて完成形を目指したノリ重視のR&R.
CRASH COMPLEXION
結構カシコいりフなんだけど、聴くと大きなノリみたいな感じですね。ブレイクの部分はちょっとチョーキングして、ジミー・ペイジとかそうなんだけど、音がゆれていく感じで、それが結構難しかったかな。ソロはフリーでやってる。
恋をとめないで
これは凄いポップ・チューンですね。外人は、スージー&バーシーズの「香港ガーデン」っていっていたけど。なんか香港的なリフが入っているしさ、でも、こういう曲はなるべく曲の雰囲気を殺さないようにバッキングした方がいい。あまり曲の中で、ギターが俺だ俺だっていってもしょうがないしね。曲の中でギターがちゃんと腰を据えてるみたいな感じじゃないと。ギターで難解なことをやるのもいいんだろうけど、僕にはできないし。僕は曲が一番重要なことだと思っているから。ポップな曲っていうのは普遍的なもので、時代に残るからね。
Can't Stop The Silence
感情的な曲で、今回僕が作った曲の中では、1番か2番ぐらい気に入っている。最近、すごいブルージィなものとかに、結構興味がいっててさ。この曲は家で弾いてるギターの感覚に近いと思いますね。最近泣きのギターって少ないじゃん。でも、僕らがギターを弾き始めた時のギタリストって、ビブラート一発みたいな人が主流だったし。で、そういう影響を感じつつ、それを超えるという気持ちですね。で、この曲は作った時から思い入れが強かったんで、リズムからソロまでスルーで弾いてる。ギタリストとしての僕の気持ちを生かすように。2,3テイクでとれたかな。
2人のAnother Twilight
すごいダンサブルなナンバーが作りたくてね。でも僕はダンサブル=ディスコ・ソングとは考えてないけど。この曲自体は、昔から好きな16っぽい、レイ・パーカーJr。的みたいなアレンジなんだけど、音色はもうちょっと太めの感じのロック・アプローチみたいな感じですね。こういう感じは基本的に僕の中にあるスタイルだからね。この曲は凄く自然に出来た。ソロに関していえば、結構年配気味のソロですね。全体的にソロは気に入っているけど、後半のメロディアスになる部分は特に気に入ってますね。
IMAGINE HEROES
この曲は吉川の曲で、僕のこういうギターが欲しいんだろうなっていうのが曲を聴いたときから凄くわかって、結構彼の気持ちに合うようにやったつもりですね。それは「PRETTY DOLL」と同じで、8ビートの解釈をちょっと曲げるみたいな感じで。そういうのって、一聴しただけじゃ誰も気付かないんだけど、そういうものが入ってると入ってないじゃ大違いだと思うし。そういう部分はギタリストの自我として残しておかなきゃいけない部分だと思う。ソロは脈絡のないものから、精神がピリピリいくような流れ。前の晩に一応ラインは考えておいて。でも後半は完全にノリでやってますね。
CLOCKWORK RUNNERS
曲を作る時に、倍音とメイン・リフのでかいノリをどうにかうまくやりたいなっていうのが課題で。結構、曲を作る時に時間がかかったかな。サビの部分は凄く速いんだけど、全部ダウン・ピッキングでやっていて、やっぱあのノリはダウンじゃないと出せない。
BE MY BABY
家に歩きながら帰るときに、ポッと浮かんだ曲で、そのインスピレーションを大切にした曲ですね。王道のギターのよさっていうのもやりたかったし、聴かせたかったし。で、そういう堂々としたものをシングルで出したかった。
路地裏のVENUS
吉川が、こういうものを欲しいんだろうなっていうのをアレンジを含めて入れたっていう感じですね。この曲はレス・ポールを使っていて、今までのものよりへヴぃな感じで入れた。でも、なんかレス・ポールが好きだといっても、ガーンと伸びている音は好きじゃないんで、そういう風にやっていないプレイが、この曲の新しいところであり、狙いですね。レス・ポールを使っているんだけど、キレがいいっていう感じの。レス・ポールってクリアな音にしても太い音が出るんだけど、自分の物にするのは大変だよね。それこそ、俺のテレキャスだって、もう10年くらい弾いてるけどさ。でも、ギター変えると、違う自分が出てきたりして面白いですよね。
RAMBLING MAN
これも「恋をとめないで」と同じように、ギターを曲から外さずに、メロディアスなモノを外さずにっていう感じでやりましたね。この曲のソロは、デモ・テープの段階からあったもので、メロディの一部として作っているから、ギター・ソロなんだけどギター・ソロじゃないっていう解釈ですね。でも、そんなこと考えちゃいけないのかもしれないけど。僕にしても、ファンにしても、こういうタイプの曲を僕に期待しちゃうっていうところがあるんで、そういう気持ちをわかった上で、作った感じですね。
そんな君はほしくない
このアルバムの中に、淡い感じの曲を1曲入れたいっていうのが、最初からあって、この曲がそうですね。曲調で言うとスパイ調かな。なんて言うのかな、気持ちの中の抑揚みたいなダークな部分を出したかっていうのと、コードで包み込むみたいな曲が1曲欲しいっていう感じで。アルペジオは結構すきだしさ。でも、僕は、アルペジオでも弾きにくいアルペジオって嫌いでさ。ライブでは立って弾かなきゃならないわけだし、あとあと苦労するようなアルペジオはなるべく排除して、そこを超えないようにレコーディングしてる。でも、自分ができるアルペジオの中でも、最高のヤツを使っているつもりだけどね。
CRY FOR LOVE
最初は、NEW MUZIKのトニー・マンスフィールド的な解釈で、線の細いギターを作っていたんだけど、それじゃ自分に嘘をついているなっていうところで、こういうギターに変えた。ちょっと音色を外しても気持ちが入っていたほうがいい、みたいに、マイナーなんだけど指が触れてメジャーの音が出ている部分もあるんだけどね。基本的には、気持ちが入っているっていう部分で、そのテイクを使うのがいいんじゃないかと思ってね。で、ソロも抑揚をつけずに淡々と重なっていくっていうのが、人の心を打つっていうことを僕は信じているから。何回も聴けばきっと伝わると思いますね。
KOJI KIKKAWA/VOCALS
TOMOYASU HOTEI/GUITARS & B.G.VOCALS

PRODUCED BY TOMOYASU HOTEI

MUSICIANS
TAKESHI FUJII/KEYBOARD PROGRAMMING
HOPPY KAMIYAMA/KEYBOARDS

RECORDING&MIXING ENGINEER: MICHAEL ZIMMERLING
ASSISTANT ENGINEER: RUPERT COULSON,STUART STAWMAN,COLIN ANDREWS
Pre-MASTERED BY MICHAEL ZIMMERLING
MASTERED BY CHRIS BLAIR AT ABBEY ROAD STUDIOS
RECORDED AT AIR STUDIOS MONTSERRAT
DRUMS DUBBING RECORDED AT ODYSSEY STUDIOS
ALL TRACKS MIXED AT AIR STUDIOS LONDON

BASS
TOMOYASU HOTEI
Can't Stop The Silence,2人のAnother Twilight,CLOCKWORK RUNNERS,路地裏のVENUS,RAMBLING MAN,そんな君はほしくない,CRY FOR LOVE
DRUMS
JUNJI IKEHATA
恋をとめないで,RAMBLING MAN,CRY FOR LOVE