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布袋寅泰のシングル「POISON」のジャケット写真

1995.01.25

POISON 布袋寅泰

更新日:

TODT-3417
【8cm CD】※廃盤【PR】

ギタリズム名義の最後にして最強のシングル。布袋寅泰のシングル作品として最大のセールスを記録。オリジナルアルバムへの収録はなく、シングルの翌月にリリースされたGUITARHYTHMのベストアルバム『GUITARHYTHM FOREVER Vol.1』に収録。こちらもヒットした。布袋寅泰の代表曲のひとつ。

LONELY★WILDに続いて三貴「ブティックJOY」CMソングに起用された。

  • Track Listing
  • Descriptions
  • Credit Title

収録曲|シングル「POISON」

  1. POISON (Single Version)[4:28]

    lyrics: YUKINOJO MORI
    music & arrangement: TOMOYASU HOTEI
    strings arrangement:SIMON HALE

  2. COOL CAT[3:44]

    lyrics: YUKINOJO MORI
    music & arrangement: TOMOYASU HOTEI
    horn arrangement: YOICHI MURATA

作品の解説

GUITARHYTHMのスタートが「C'MON EVERYBODY」であり,終わりがこの「POISON」。この2つの曲が布袋寅泰と藤井丈司によって作られたという点が興味深い。アルバムとしては『GUITARHYTHM Ⅳ』がギタリズム第1期のラストアルバムだが、このPOISONというシングルはアルバム『GUITARHYTHM Ⅳ』とは離れた位置、もっといえば特殊なポジションにあり、布袋寅泰の歴史を語る上で非常に重要なシングルである。

レコーディングにはGUITARHYTHM Ⅳのバンドメンバーは小森茂生以外は参加していない。印象的なベースプレイも全て布袋によるもの。サウンドも特殊で"音の塊"を意識したモノラル定位のミックスとなっている。印象的なヴィデオクリップは中野裕之が手がけ、この出会いが後の活動に大きく影響を及ぼした。

後に布袋寅泰が“ターニングポイント”と位置付けているシングルであり、セールス的にもチャートでは最高2位だったものの約90万枚を売り上げ布袋寅泰のシングルとしては最大のヒット。世間一般のイメージとして布袋寅泰を代表する3大ヒットシングル(ポイズン、スリル、バンビーナ)の1曲であり、布袋のいうところの"チャートに挑んだ時期"の先駆け的存在である。ただし、いわゆる売れ線のヒット曲ではなく、トゲのある、タイトルになぞっていえば、毒のあるB級ソングであり、そこに布袋寅泰らしさを感じる。

作詞は森雪之丞で、森雪之丞にとっても思い入れのある特別な1曲とのこと。

人間の『きれいな気持ち』を描こうとする時、イレギュラーな設定の方が伝えやすい場合がある。例えば道徳的には良くないとされている三角関係や不倫の中で、自分の良心を責めながらも自分の情熱を殺せない主人公は『きれいな気持ち』の持ち主だと思う。たぶんそれは、闇夜を眩しく照らす懐中電灯が、蛍光灯の下ではあまり目立たないことと同じだ。
成熟し腐敗しかかっている社会の中では、何が悪で何が善であるか明確に分けられないのだから、正義の味方が説く愛にはどこか嘘が匂う。ダーク・サイドの痛みや哀しみを知ったヒールこそ、今、愛を歌う意味があると思う。 布袋寅泰は、闇の中で光を探し続ける、孤高のアーティストだ。

森雪之丞

POISON MV OFFICIAL VIDEO

MVに出演する外国人女性はJo Guest(本名:Joanne Guest /ジョアンヌ・ゲスト)でイギリスの元グラマーモデル。

王道のモータウンミュージックのパンクバージョン。ロックって蜜と毒だと思うんだよね。甘いだけじゃロックじゃないし、一方で、毒々しいだけじゃないロックのロマンチシズムも、絶対あるべきだと思う。常にビートやサウンド、メロディーと言葉の質感が、甘さと毒の両方を兼ね備えているものを目指してきた。「POISON」はラブソングだけれど、迫ってくるサウンドだよね。体が反応するラブソングに仕上がった。
この曲を作った頃は、チャートと向き合い、チャートに飛び込んで行って、ロックのダイナミズムとグラマラスなものを大衆に伝えたいという時期だった。ポップな進行だからストレートにやってたら普通の曲になってたかもしれない。とにかく音を汚そう汚そう、って思いながら作っていった。ラジオから流れてきたときに、このミックス何か問違っているんじゃないか?スピーカーがぶっ壊れてるんじゃないか?と思われるくらい極端な音を狙った。あえてステレオじゃなくてモノラルに近いものにして、作りながら破壊してゆくような作業だったね。
今聴いても他の曲とは全く異質な音をしていると思います。
スタジオワークではテクノロジーとバトルしながらサウンドデザインという観点で、ずっと実験を繰り返してきた。
僕はギターを持ったときに、一番バランスがとれる生き物なんですよね。「よくギターを持ちながらあんなに踊れますね」とか「よくステージを走りながら弾けますね」って言われるけど、むしろギターを持っているから踊れるし、ギターを持っているから走れるし、ギターを持っているから足があんなに上がるんだな。ギターというパーツが、僕に加わって初めて、完璧な僕になるっていうのかな。僕はあまり頭で考えて音を出す方じゃないし、あまり練習もしない。家にギターがない時もある。ギターとの距離をあえて取っている。それはギターを「カッ」と持って、自分が完全になったときに出てくる一瞬を楽しみたいと思うから。ギターとはいつもフレッシュな関係でいたい。
昔は文字通り寝る間も惜しんで一日に何時間も弾いて、ベッドで抱いて寝るぐらいだったけど、今はギターを持たなくても音は聞にえるし鳴ってる。無意識とは時に危険で、いつもギターを触っていると、好きでもないフレーズやコードを指先が覚えてしまう。僕が、僕以外の誰かになっちゃうことが怖いんだよね。映画「ブリキの太鼓」の主人公じゃないけど、あえてギターに触れないことで、自分にリミットをかけ続けてきたようなところはあるかな。

51 Emotions 布袋寅泰

リリース直後の1995年1月27日放送のテレビ朝日系『ミュージックステーション』では「POISON」で出演しボーカルに徹してのパフォーマンス。

カップリングの「COOL CAT」は1995年の12月4日に渋谷のON AIR EAST(現在のO-EAST)で開催されたシークレットライブ、12月21、22日に横浜リーナで開催された「TOKYO Inter-Live '95 サイバーシティーは眠らない」、1996年の『King & Queen Tour』で披露されたが、以降は演奏されていない。また、2000年にリリースのシングルB面集『B-SIDE RENDEZ-VOUS』には「COOL CAT(fetish-mix)」として収録され、次曲の「TOGETHER」に繋がるようになっている。

2005年にリリースされたベストアルバム『ALL TIME SUPER BEST』で「POISON」をSEXY JAZZ VERSIONとしてリテイク。

Credit title|POISON

POISON - 4'28"

VOCAL, GUITAR, BASS & CHORUS: 布袋寅泰
KEYBOARD: 小森茂生
COMPUTER PROGRAMMING: 藤井丈司

COOL CAT - 3'44"

VOCAL, GUITAR & CHORUS: 布袋寅泰
KEYBOARD: 富樫春生
BASS: 高橋ゲタ夫
Trombone: 村田陽一
Trumpet: 近藤等則
Trumpet: 荒木敏男
Sax: 山本拓夫
CHORUS: 小池ヒロミチ
COMPUTER PROGRAMMING: 藤井丈司

recorded & mixed by 今井邦彦
recorded at PARADISE STUDIO
mixed at VICTOR STUDIO


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POISON 配信サイト

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