"Looking for WILD"をテーマに、「スピード」「スリル」「ワイルド」をコンセプトとしたGUITARHYTHMシリーズの3作目となる作品。ライブを意識して作られたアルバムで,前作「
GUITARHYTHM Ⅱ」に比べてシンプルな音数とスピード感で押しまくった激しいサウンドだが、コードのR&Rが並んでいるわけではない。日本、イギリスのハウスクリエーターからクリス・スペディング、アンディ・マッケイまで多彩な才能が赤裸々に個性をぶつけあって加速していく、そんな作品である。「皮ジャンはロックンローラーの皮膚なんだ。」・・・久保木浚介氏撮影によるアルバムのジャケット写真について語った布袋のその言葉が、作品の内容を代弁している。
スリルとスピード。世間のいう不良とはきっと意味が違うかもしれないけど、俺たちって本当に不良じゃない?愛すべき不良というか・・・・・。生活はデタラメだし、モラルも人とはちょっとズレてるけど、何かに夢中になったらもう止まらない。突拍子もないことを夢見てさ、傷つくことも少なくないけれど、いつもキラキラしていてさ・・・・。そんな連中に聴かせたいの。出来過ぎのチャート追っかける奴らじゃなくてさ。喜びを分かちあうのも音楽なら、痛みを分かちあうのも音楽だと思うの。
GUITARHYTHM Ⅲにおけるギターサウンドは、基本的にギターをアンプ(PEAVEY EVH5150:Eddie Van Halen Model)に直結してレコーディングされた。スピーカーは5150専用のものは使わず
GUITARHYTHM Ⅱから使用しているマーシャル。エフェクト関係はすべて卓上の作業で布袋自身はノータッチであった。生のギターサウンドとサンプリングしたギターサウンドで綿密に構築されたGUITARHYTHM Ⅲのギターサウンドはソリッドであり刺激的に仕上がり。ギターサウンドだけでなくこのアルバム全体的に独特の空気感を持っており、数多くある布袋作品の中でも人気が高い。使用しているギターは、
Zemaitis WILD、Gretsch WHITE FALCON、Gretsch Anniversary、Burny SH-1(H-CUSTOM)、TE-HOTEI(MAIN&Sustainer)の6本。
完全予約生産によるアナログ盤にはCD盤には未収録の"SUGAR BABY LOVE"のカヴァーが収録された。オリジナルはイングランドのバンドであるルベッツのデビュー曲。後にライブ・アルバム「GUITARHYTHM WILD」のボーナストラックとして収録。なおアナログ盤はCDと曲順が大幅に異なっている。