過去・現在・未来という 魂を核においた時空の旅がテーマ。ここでいう“魂”とは布袋寅泰の中にある源のようなもの。布袋の自分史のあらゆる地点から集まってできたかのような世界が、全24曲分 収められている。しかも各々のナンバーの中にさえ、またいくつかの世界が広がっていたりする、まるで、宇宙のような構造を持ったアルバム。アルバムを通してのシナリオは、魂が今を通過して未来を指向しているうちにビートの衝動で弾けて,時空を自由に飛びまわり,綺麗なもの,哀しいものなどを見たりしながら傷つきながら彷徨い,最後に火星からきたスターマンに拾い上げられ天に昇っていくというもの。曲と曲との繋ぎ方が凝っていたり各々の楽曲に込められた意味も深く2枚組だからこそ表現できたスケールの大きいコンセプト・アルバム。詳しくは布袋自身による解説をCommentaryをどうぞ。
このアルバムでは作詞で参加した森 雪之丞の存在が非常に大きい。布袋さんは学生時代に森雪之丞のソロアルバム『雪之丞見参』を聴いていたそうでその頃から注目していたようである。その森雪之丞が手がけたのは全24曲中8曲なのだが、このアルバムの世界観を聴く人に大きく印象付けたのはその歌詞によるところが大きい。このアルバムのレコーディング期間に森雪之丞さんは布袋さんと共にロンドンに滞在し出来た曲に対してリアルタイムで歌詞を書いていったとのこと。
森 雪之丞のワードと布袋寅泰のサウンドの組み合わせによって生まれた名曲の数々の原点はこの"GUITARHYTHM Ⅱ"である。
1991年6月28日に布袋寅泰の本格的なソロ活動の始動を高らかに宣言したシングル「BEAT EMOTION」から2か月後に限定5000セットで先行リリースされた4枚組LPボックスがGUITARHYTHM Ⅱの最初のリリースとなった。アルバム本編がLP3枚に渡って4曲x6面で収められており4枚目にはイギリスで1989年にリリースされた"DANCING WITH THE MOONLIGHT"の12インチシングルが収録された。LPから遅れて1か月後にCDがリリースされた。CDは初回限定盤はワインレッドのベルベットボックス入りのピクチャーディスク仕様。CDにはLPの4枚目に収録されていた"DANCING WITH THE MOONLIGHT"のUK 12インチシングルは未収録。なおカセットテープ(ミュージックテープ)版もリリースされたが、こちらにはカセット2本組=A面B面x2ということでLP盤と同一の収録となっている。ちなみにカセットでの販売はこのGUITARHYTHM Ⅱが最後となった。先行シングルの「BEAT EMOTION」は,アルバムでは"Welcom to GUITARHYTHM Ⅱ"というイントロから始まり,間奏部分も若干異なっておりアルバムヴァージョンとして収録された。またカップリングのRADIO!RADIO!RADIO!もRe-mixされている。
後に「YOU」がシングルカット。
2000年にGUITARHYTHM~KING & QUEENまでの9枚のアルバムがリマスターシリーズとして再販。音圧が上がり、音質もクリアーになったのだが、このGUITARHYTHM Ⅱのリマスター盤に収録の"BEAT EMOTION"がシングルヴァージョンに差し替えられている(2008年のGUITARHYTHM BOXも同じく)。そのため"BEAT EMOTION"のアルバムヴァージョンは1991年にリリースされたメディアでしか聴くことができない。
2011年2月1日リリースの「HOTEI MEMORIAL SUPER BOX」には新たにアナログ盤が収録されたが2枚組に仕様変更されている。
このアルバムでは作詞で参加した森 雪之丞の存在が非常に大きい。布袋さんは学生時代に森雪之丞のソロアルバム『雪之丞見参』を聴いていたそうでその頃から注目していたようである。その森雪之丞が手がけたのは全24曲中8曲なのだが、このアルバムの世界観を聴く人に大きく印象付けたのはその歌詞によるところが大きい。このアルバムのレコーディング期間に森雪之丞さんは布袋さんと共にロンドンに滞在し出来た曲に対してリアルタイムで歌詞を書いていったとのこと。
森 雪之丞のワードと布袋寅泰のサウンドの組み合わせによって生まれた名曲の数々の原点はこの"GUITARHYTHM Ⅱ"である。
心の中に幽閉されたまま、マグマの様にぐつぐつと温度を上げ、爆発の瞬間を待ちわびていた僕のロックなポエジーを鮮やかに噴火させてくれたのは、布袋寅泰である。 『デヴィッド・ボウイ』を共通言語として持ち合わせていた僕達は、仕組まれた運命の罠を愉しむかのように出逢い、1991年、作品を作り始めることになる。 3月17日、都内の布袋宅で渡された2本のカセット・テープ。そこにはダブル・アルバムである『GUITARHYTHM Ⅱ』のために20以上の新曲が収録されていた。とりあえず2曲に詞を付ける打ち合わせをして別れる。そして3月27日、僕はこの『MERRY-GO-ROUND』ともう1曲の『SLOW MOTION』を書き上げ、都内にあった布袋君の事務所で手渡した。これが、その後10年に渡って魂を重ねあう、布袋寅泰との壮大な物語の序章である。
森 雪之丞
1991年6月28日に布袋寅泰の本格的なソロ活動の始動を高らかに宣言したシングル「BEAT EMOTION」から2か月後に限定5000セットで先行リリースされた4枚組LPボックスがGUITARHYTHM Ⅱの最初のリリースとなった。アルバム本編がLP3枚に渡って4曲x6面で収められており4枚目にはイギリスで1989年にリリースされた"DANCING WITH THE MOONLIGHT"の12インチシングルが収録された。LPから遅れて1か月後にCDがリリースされた。CDは初回限定盤はワインレッドのベルベットボックス入りのピクチャーディスク仕様。CDにはLPの4枚目に収録されていた"DANCING WITH THE MOONLIGHT"のUK 12インチシングルは未収録。なおカセットテープ(ミュージックテープ)版もリリースされたが、こちらにはカセット2本組=A面B面x2ということでLP盤と同一の収録となっている。ちなみにカセットでの販売はこのGUITARHYTHM Ⅱが最後となった。先行シングルの「BEAT EMOTION」は,アルバムでは"Welcom to GUITARHYTHM Ⅱ"というイントロから始まり,間奏部分も若干異なっておりアルバムヴァージョンとして収録された。またカップリングのRADIO!RADIO!RADIO!もRe-mixされている。
後に「YOU」がシングルカット。
2000年にGUITARHYTHM~KING & QUEENまでの9枚のアルバムがリマスターシリーズとして再販。音圧が上がり、音質もクリアーになったのだが、このGUITARHYTHM Ⅱのリマスター盤に収録の"BEAT EMOTION"がシングルヴァージョンに差し替えられている(2008年のGUITARHYTHM BOXも同じく)。そのため"BEAT EMOTION"のアルバムヴァージョンは1991年にリリースされたメディアでしか聴くことができない。
2011年2月1日リリースの「HOTEI MEMORIAL SUPER BOX」には新たにアナログ盤が収録されたが2枚組に仕様変更されている。
LP
-
1-A
- 01.GUITARHYTHM REPRISE
- lyrics: HERBIE YAMAGUCHI,LENNY ZAKATEK / music: TOMOYASU HOTEI
- 02.BEAT EMOTION(Album Version)
- lyrics & music: TOMOYASU HOTEI
- 03.PRISONER
- lyrics & music: TOMOYASU HOTEI
- 04.SLOW MOTION
- lyrics: YUKINOJO MORI music: TOMOYASU HOTEI 1-B
- 01.SPHINX
- lyrics: YUKINOJO MORI music: TOMOYASU HOTEI
- 02.MERMAID'S DREAM
- music: TOMOYASU HOTEI
- 03.PARADISE
- lyrics: YUKINOJO MORI music: TOMOYASU HOTEI
- 04.DEVIL'S SUGAR
- lyrics: YUKINOJO MORI music: TOMOYASU HOTEI 2-A
- 01.DRIVIN' TO YOUR HEART TONIGHT
- lyrics: YUKINOJO MORI music: TOMOYASU HOTEI
- 02.ANGEL WALTZ
- lyrics: YUKINOJO MORI music: TOMOYASU HOTEI
- 03.YOU
- lyrics & music: TOMOYASU HOTEI
- 04.GUITAR LOVES YOU
- music: TOMOYASU HOTEI 2-B
- 01.ROCK 'N' ROSE
- lyrics & music: TOMOYASU HOTEI
- 02.MAN+WOMAN IN LOVE
- lyrics & music: TOMOYASU HOTEI
- 03.LIBIDO
- lyrics: YUKINOJO MORI music: TOMOYASU HOTEI
- 04.FLY INTO YOUR DREAM
- lyrics & music: TOMOYASU HOTEI 3-A
- 01.WONDERLAND
- music: TOMOYASU HOTEI
- 02.METROPOLIS
- music: TOMOYASU HOTEI
- 03.MERRY-GO-ROUND
- lyrics: YUKINOJO MORI music: TOMOYASU HOTEI
- 04.TELEPHONE CALL
- lyrics & music: TOMOYASU HOTEI 3-B
- 01.RADIO! RADIO! RADIO! (Re-mix Version)
- lyrics & music: TOMOYASU HOTEI
- 02.NOT FOR SALE
- lyrics & music: TOMOYASU HOTEI
- 03.CITY LIGHTS
- lyrics & music: TOMOYASU HOTEI
- 04.STARMAN
- lyrics,music: DAVID BOWIE 4-A
- 01.DANCING WITH THE MOONLIGHT
- lyrics: HERBIE YAMAGUCHI,LENNY ZAKATEK / music: TOMOYASU HOTEI 4-B
- 01.LEGEND OF FUTURE
- music: Geoffrey Westley
- 02.POWER-LIVE VERSION
- music: TOMOYASU HOTEI
- 03.C'MON EVERYBODY-LIVE VERSION
- lyrics & music: EDDIE COCHRAN,JERRY CAPEHART
CD
-
Disc-1
- 01.GUITARHYTHM REPRISE
- lyrics: HERBIE YAMAGUCHI,LENNY ZAKATEK / music: TOMOYASU HOTEI
- 02.BEAT EMOTION(Album Version)
- lyrics & music: TOMOYASU HOTEI
- 03.PRISONER
- lyrics & music: TOMOYASU HOTEI
- 04.SLOW MOTION
- lyrics: YUKINOJO MORI music: TOMOYASU HOTEI
- 05.SPHINX
- lyrics: YUKINOJO MORI music: TOMOYASU HOTEI
- 06.MERMAID'S DREAM
- music: TOMOYASU HOTEI
- 07.PARADISE
- lyrics: YUKINOJO MORI music: TOMOYASU HOTEI
- 08.DEVIL'S SUGAR
- lyrics: YUKINOJO MORI music: TOMOYASU HOTEI
- 09.DRIVIN' TO YOUR HEART TONIGHT
- lyrics: YUKINOJO MORI music: TOMOYASU HOTEI
- 10.ANGEL WALTZ
- lyrics: YUKINOJO MORI music: TOMOYASU HOTEI
- 11.YOU
- lyrics & music: TOMOYASU HOTEI
- 12.GUITAR LOVES YOU
- music: TOMOYASU HOTEI Disc-2
- 01.ROCK 'N' ROSE
- lyrics & music: TOMOYASU HOTEI
- 02.MAN+WOMAN IN LOVE
- lyrics & music: TOMOYASU HOTEI
- 03.LIBIDO
- lyrics: YUKINOJO MORI music: TOMOYASU HOTEI
- 04.FLY INTO YOUR DREAM
- lyrics & music: TOMOYASU HOTEI
- 05.WONDERLAND
- music: TOMOYASU HOTEI
- 06.METROPOLIS
- music: TOMOYASU HOTEI
- 07.MERRY-GO-ROUND
- lyrics: YUKINOJO MORI music: TOMOYASU HOTEI
- 08.TELEPHONE CALL
- lyrics & music: TOMOYASU HOTEI
- 09.RADIO! RADIO! RADIO! (Re-mix Version)
- lyrics & music: TOMOYASU HOTEI
- 10.NOT FOR SALE
- lyrics & music: TOMOYASU HOTEI
- 11.CITY LIGHTS
- lyrics & music: TOMOYASU HOTEI
- 12.STARMAN
- lyrics,music: DAVID BOWIE
- GUITARHYTHM REPRISE
- GUITARHYTHMのタイトルチューン,ギターを持って主題歌から始めたいなと思ってた。そこで,魂の時空のスタートが神々によって祝福されるというオープニングにしようと思った。で,やっぱりゴスペル・タッチのちょっと神々しいスタイルにしたくって。
魂ってどこにいるかっていう話ではないんだけれど,それが浄化して上昇していく。上まで行ったところで「BEAT EMOTION」につながって,加速して現実に戻るというストーリーを考えていた。だからこの曲には次元はないよね。過去とか現在という。
レコーディングを手伝ってくれたのは友達のレニー・ザカテックとジェフ・パターソン。曲は別に順番を決めて作ったっていうわけじゃなかったけど、この曲から「BEAT EMOTION」にいって。次に「PRISONER」にいくっていうのは最初から決めていた。 - BEAT EMOTION
- これは一番最初に作った曲。"鼓動への衝動"っていう言葉の意味を含めてこの言葉が好きだし,すごく俺らしい言葉だなっというのを常々感じてた。BOØWYのときのアルバム"BEAT EMOTION"はアルバム・タイトルだけで,そういうタイトルはなかったから,いいタイトルなのにもったいないなと思って,いつか作ってみたいとは思ってたけどね。で,二つ目のバンドも解散して,いい意味で振り返って認められる部分があった。BOØWYへの思いも入ってるだろうし。
詞はアオいです。でもこういう風にいっちゃうと楽だな、すごく。単純に"あの頃に戻りたい"って気分もなかったわけでもないし。気分だけね。恐いものなしで突き進む,「どけどけ,俺が通る」って。まあ、書いてるときにこの曲が妙な懐古趣味みたいに誤解されるかなと思っていたけど、単に振り返るってことを超えるものになるだろうって予想してたから、これは胸を張ってやるっきゃないって思ってた。作ったとき、あまりにも気持ちよかったから、シングルにしようと。曲作りの初日にしてシングルができた。パワフルな出だしになってる。で、次の「PRISONER」に繋ごうと思ってたから、シングルで初めに聴いた人が今度はアルバムを聴いて別の意味を見つけられる。シングルがアルバムから浮いちゃわないから、これは願ったりかなったりという感じです。 - PRISONER
- 気持ちの中では前の曲とつながっている。意識的にテンポも一緒にして、つながった感じにしようと。それは二枚組だからできることでもあるよね。時間をゆったり置いて聴けるし、作れるし。
もっともっと力強いことを言いたいという気持ちがあったから、ビートに忠実と言ったら変だけど、ギターとユニゾンみたいに歌った。もっともっと孤独を取り入れて、そこから出て行かなくちゃという歌だから。で、「風上に立て」って自分自身に言い聞かすように作った。
初めてギターを持ったときの気持ちを無理やり戻すところがあるよ。忘れたくないからさ。俺には、だらしなくて弱い部分がすごい多いから、自分で姿勢を正していかないとズルズルいってしまう。そういう気持ちがいつもあって。それは"風上"って言葉じゃないかもしれないけど、こういう風に形にすると鮮明だよね。山の頂みたいに、自分の上に何もない所。いちばん上じゃないとやってられないし、俺が好きなのはそういう自信に満ち溢れたアーティストだし。今回、初めて自分に対する期待感を感じた。のんびり屋だから「そんなの関係ない」と思ってたけど、トップを走るっていうのに近いことを最近感じる。「ついてこい」って言ってあげたいというさ。 - SLOW MOTION
- 現実からストーリーが始まって、この曲から夢の世界に入る。一回、幽体離脱したことがあるんだけど、そのときの情景を森雪之丞さんに伝えて詞を書いてもらった。すごい低い離脱だったんだけど、光に包まれてあったかくて、すごく気持ちよかった。
森さんと話してて、これはまったく魂の旅ってテーマだよねって。この詞がいちばん初めにできたんですよ。森さんと一緒にやろうっていっても、向き不向きがあるでしょ。で、初めてこの詞を見て"愛と双子のギター"っていうフレーズにノックアウトされちゃった。
最後までアレンジが決まらなくて、ドラムの山ちゃん(山木秀夫)に頼んでやったら、ドラムのインパクトだけで曲になっちゃった。他にどんな音を入れても負けちゃって、ロンドンでアンディ・マッケイってサックスの人を呼んで吹いてもらったら、それだけでOKになった。結局、ギターも入れないで。アンディはロキシー・ミュージックの人。 - SPHINX
- 黒澤明監督の「夢」じゃないけど、こんな夢を見た。スフィンクスが歩いてる夢を見たんだけど、それを森さんに話したら、「スフィンクスが自分に話しかけるっていうのはどう?」っていうから「いいね、いいね」。
うちに神話の本がたくさんあるのね。神話の画集だったり、神話集だったり。二人でそういう本を見ながら話した。森さんはロンドンに一緒に来てくれて、近くに泊まって毎晩行き来しながら書いていった。"右に心臓がある奴は誰だ"っていう部分は、わざわざ左のスピーカーから聞えるようにしたり、細かい技がある。
この曲を作ったあたりから気分はエジプトに行きたくなって、そしたら「よし、エジプトのセットを作って写真を撮ろう」ってことになって広告用の写真を撮ったら、なんてことはない、気が済んじゃった。時空の旅をしながらスフィンクスに謎をかけられて、布袋はバイクに乗っている(笑)写真。その写真を撮らなければ本当にエジプトに行ってたかもしれない。 - MERMAID'S DREAM
- 「人魚が見た夢」っていう邦題なんだけど,あえて邦題をつけなかった。バランスを考えてね。
人魚が好きだから、ダリル・ハンナが好きだから(笑)、前から人魚についての曲をいっぱい書きたかった。今回、そのへんのコンセプトがフリーだから「よし、書けるぞ」と思った。人魚の見る夢は悲しい夢だっていうのがあって、藤井ちゃんと相談してイルカの声をサンプリングして入れようって決めた。死んだ魚が波打ち際にバーって打ち寄せられる瞬間がるじゃん。ああいうイメージに近かった。「かわいそうに」っていう。
この曲と次の「PARADISE」は本質的につながっていて、環境とか動物のこともちゃんと言わなくちゃというのがあって。大昔、ずいぶん昔かもしれないね、人魚がいたころ、まだまだ地球が緑やきれいな水に満ち溢れてて、罪もあんまり生まれていないころ。でもイルカの声だけが現実っていう感じかな。
ここで弾いてるギターは、無垢な楽器だと思う。前はギターって、ただただワイルドな楽器だと思っていた気がする。 - PARADDISE
- 前の曲からつながって、海から山に登っていく感じ。そこで木々に宿る精霊を描いてみたくなった。
環境問題にしても人間同士の問題にしてもすごくシリアスな問題でしょ。地球自体の問題とか、宗教のことにしても。俺は今までそういうことをまったく言ってこなかったから無関心のように見えるかもしれないけど、誰でも考えることでしょう。一回作品にしなきゃいかんなと。途中まで俺が詞を書いて、後は森さん。この次の「DEVIL'S SUGAR」にまたつなげようっていうんで、森さんが考えた。"精霊の嘆く声かき消して"っていう同じフレーズが出てくる。人間の中に棲む悪魔と天使みたいなものに還ってくるわけだけど。
悪魔の為す技が木々を枯らすっていうのもテーマだよね。 - DEVIL'S SUGAR
- この曲も好きなんだ。これは前の曲と同じようなことを言いながらも、現実を舞台にしてるんだよね。テレビとか、もっと現代っぽい。今でも昔とまったく同じ悪魔がいるっていう。だから、神も普遍的なように悪魔も普遍的。かなりブラック・マジックっぽい。マーク・ボランも、神に見えたり悪魔に見えたりするし。それは、音でも変わる。たとえばアコースティック・ギターでポロポロやって真っ白い世界も作れるし、エレキ・ギターでガーンとやることで真っ黒な世界も作れる。そういうところは面白いね。ギターの対極をこの曲と前の曲で出してる気がする。そこで言葉さえ一貫していれば、同じレヴェルの世界が見えてくる。
この曲は本当に聴き応えあると思う。音にしても歌詞にしてもギターにしても。よくラジオに出てアルバムから曲を選んでくださいっていわれると、この曲を選ぶことが多いね。 - DRIVIN' TO YOUR HEART TONIGHT
- 悪魔が自分の中に入ってきちゃって、脳と一緒になってすごくクレイジーな自分になっちゃうんだよね。とにかく脈絡のない歌詞にしたかった。全部裏腹にしようって森さんと話し合った。まったくあり得ないような言葉がどんどん出てくるから、歌詞が覚えられない(笑)たとえば、"フロイトの遺言"とか"Mの26"とか、ひとつひとつはすごくキャッチーなんだけど、まったく脈絡がないからクレイジーなんだよね。特に曲がすごくシンプルなロックンロールなんで、逆にシンプルな詞をのっけたくないなと思ってたよね。で、俺が書くとシンプルになっちゃうから、ここは森さんの底力にお願いして。
曲のタイトルは俺の中であった。最近、免許取ったの。これが、ハマる。車ってけっこう魔物だよね。マシーンって感じがする。スピードにはそんなに興味ないけど、乗った瞬間に、エンジンの振動にちょっとクレイジーになる。特にポルシェに乗ると「てめぇ、どけ」っていう、言葉遣いまで変わっちゃう(笑)きっと俺がこの詞を書いたらロマンティックになっちゃって、それこそオートマティックの車になりそうだったから、そこのところを森さんに。 - ANGEL WALTZ
- この曲を最初に聴いたとき、森さんが「これはぼくの人生を賭けて書きたい」と言った。そこまで言われちゃ「お願いします」ってわけですよ。
曲は意外や意外、BOØWYのときにつくった曲です。すいぶん前。ただ、「これをBOØWYとしてやれると思う?」って感じで、そのときはまったく成り立たなかった。で、いつかやってみようと思ってたわけでもなくて、今回ピアノで曲を作ってるときにポロンと思い出して、もう一回やってみようと。BOØWYのときは「マコトのワルツ」とかいってアヴァンギャルドな感じだったのが、今は限りなくロマンティックにやれちゃうな。今回は今までできなかったことをずいぶんやれてるよね。
詞はロンドンにFAXで送ってくれて、歌いたくてしょうがなかったから、森さんが来る前の日に歌っちゃったんだよね。で、森さんがスタジオに着いて、すぐに聴かせた。アシスタントの子がテープ回してくれて、俺と森さんしかスタジオにいなくて、俺はレコーディング卓の前で音の調整をしながら、森さんの気配を後ろに感じてた。初めから二人で聴いて、終わりが近くなってきたら、森さんが泣いてるのが気配でわかってさ。気配のままパッて見たらボロボロに泣いてて「どうもありがとう」って抱き合った憶えがある。 - YOU
- だから「YOU」は、森さんのロマンティシズムと俺のロマンティシズムをバンっと並べてみたくて、意識的に「ANGEL WALTZ」の次に入れた。
詞は自分で書いた。ひょっとしたらこれはロンドンから久美ちゃんに書いた手紙かもしれないけど、そこはあえて断定せずに、ただその夜の気持ちだよね。手紙のような詞を一回書いてみたいなと思ってた。結局、書き終えてみたら、これは俺の気持ちを彼女に伝えようとしているわけでもなく、ただ俺の中で確認しているんだなと。
スタジオのみんなは俺も含めて単身赴任しているわけですから、「この詞はけっこうキテるよね」って。そこでこのテープをマネージャーが日本に持ち帰って久美ちゃんと聴いて、二人で泣いちゃったって(笑)だからこの歌はすごく私小説であり推理小説であり、神話ようようでもありノンフィクションでもあるんだよね。 - GUITAR LOVES YOU
- 真夜中の情景。作ったのは本当に真夜中で、赤坂のスタジオだった。
みんな帰ってからギターで1曲作ろうと思って、家で爪弾くような気分で作った。そういうものを今までアルバムに入れられなかったからね。どうしても外行きのギターで。
俺とギターの関係ってこういうもの。初めは午前2時のなんとかってタイトルにしようと思ったけど、これを弾かせてくれたのはギターだなと思ってこのタイトルにした。"YOU"は俺なんだよね。ギターが作らせてくれた曲。俺はギターに帰るっていうか。ずっと使ってるギターがあって、一緒に何百回もステージやってきて、雨にうたれたときもあったし、いちばん大切なもの。一回盗まれたこともあったんだけど、返してくれた。盗ったヤツもあまりにも俺が悲愴な訴えを雑誌とかでしてたから、いたたまれなくなっちゃったんじゃないかな。これを持つと、すごく自分らしくなれる、ステージでも写真撮ってるときでも。 - ROCK'N' ROSE
- 男と女の運命の出会い、魂と魂の運命の出会いの清さをバラにたとえているんだけどね。
これはIのときのヴィデオのオープニングに出てきた、ギターを持ったバラがあって、そのときに「ROCK'N' ROSE」という曲を作ろうってイメージしたんです。あのバラは俺だったんだけど、もうひとり女の人があそこにいたらと思って・・・。俺、バラとか月が好きな典型的なロマンティストなんです、恥ずかしいぐらいに。
曲は久美ちゃんの「SONG FOR YOU」のときに作ったんだけど、「この曲、俺にやらせて」って言ったら快く「そうね」って言ってくれた。砂漠のようなところに、うらぶれたショットバーがあって、そこには'50年代っぽいネオンがあって、そこにフラッと立ち寄ったところで男と女が出会う。その子もロックンロールが好きで、俺もロックンロールが好き。それでその女の子は俺よりロックンロールが好き。それがバラのトゲっぽいよね。 - MAN+WOMAN IN LOVE
- これは単純に、セックス賛歌というやつです。セックスはいいものだ、きれいなものだというイメージ。もちろんきれいじゃないものもあるけど、きれいだといいたいところがある。結局、遺伝子だったりするわけで、そういった生まれたときからのすごく自然なことだと思う。俺が珍しくそういう情景を遠まわしに言葉にした。"宿命を演じる遺伝子"とか、カッコつけてはいないけど、結果的にはカッコよくなっちゃった。
音のほうでは女の人の声をエロ・ヴィデオからサンプリングした。いい悪いは別にして、エロ・ヴィデオって汚いものじゃん。でも不思議なことに、サンプリングしてコンピュータに入った途端にすごくきれいなものになった。初めはアイデアとして面白いけど、実際やってみてどぎつかったらやめようと思ってたんだけど、サンプリングそていく段階でまったくきれいなものになった。これは思った通りになりそうだと。そういう不思議って大好きだね。 - LIBIDO
- これはモロのタイトルですね。詞に関しては完璧に森さんに任せちゃった。この曲にはこの詞しかないという感じだったみたい。
デモテープの段階ではもっと洗練されたファンクだったんだけど、ドラムの山ちゃんがレコーディングで燃えちゃって全然違うものになった。山ちゃんとは前から一緒にやってきたんだけど、今回は少し変わった。前から気は合ったし、お互い好きだったから、何かを確認する必要もなくずっと一緒にやってこれたという感じはあるんです。でも今回は俺のやりたいことを魂みたいなレヴェルで伝えたし、それだけ深いところまで届けて、山ちゃんの中で解釈してもらって一緒にやるというのは初めてだった。それまではミュージシャン同士ですごく楽しんでた部分があったけど、今回はもうひとつ上の段階にいけたかな。レコーディングに入っちゃうとテクニックがすごくある人だから、早い。だからそこまでの過程にすごく時間をかけて一緒にいた。それは山ちゃんに限らず、浅田さんとか一緒にやったミュージシャンと事前に会って、気持ちを届けてからやったんです。あまりにもスタジオだけだと寂しいし。 - FLY INTO YOUR DREAM
- うるさいくらいにギターを弾く曲。これは山ちゃんがドラムを叩いてくれるという前提があったから、絶対普通のラヴ・バラードにならない、彼を一緒にやればギターももっともっと高くまでいけるから。で、あそこまで気持ちを込められると嬉しいね。
ギター・ソロは大体そうだけど、そのときギターを弾きたいって気分にならないと弾けるものではない。ほとんどがアドリヴだから。この曲もギター・ソロに賭けるぞという気分があって、待ちに待って待って、「よし、今日だ」って時が来て、すぐテープをセットしてスタジオの中を真っ暗にして、それこそアームが折れちゃいそうなくらいまで弾いた。
特にこういう感情的なものは、やりたい気持ちになるまで待つ。そのとき、テクニックというのは、うまい下手ではなくて、自分がやりたい気持ちと同レヴェルの、等身大のテクニックがあればそれで充分。それ以上あると、今度は弾きたくないことまで弾いちゃうし、ないともどかしいだけ。
こういうギター、泣きのギターって昔はあんまり好きじゃなかったけど、だんだん趣味が変わってくるね、ニンジンが好きになったように(笑)前はニンジン嫌いだった。そしたらお母さんに「ニンジン食べるとウサギさんみたいな目になれるのよ。早く食べなさい」って言われて、あんな目になりたくない(笑) - WONDERLAND
- オーケストラの曲。オーケストラはIで味をしめてますから、どうしても1曲いれたいなと思ってた。
オーケストレーションをしてくれた人は、友達に紹介してもらってコヴェント・ガーデンでよく会ってた人。彼は民族楽器みたいなものに興味を持っていて、そういうサークルをやりながら弦のアレンジをやってる。で、Iでは曲も人に頼んだから、自分でオーケストラのことって勉強できなかったし、ただ味わうだけだったんだけど、今回は彼と一緒にピアノの横に座って、ここフルートでいこうとかコミュニケーションしながらやった。それでレコーディングの日は、スタッフはもうみんな帰っちゃってて、俺と彼ともうひとりだけ。俺もスタジオのセッティングを手伝ったりした。そういう手作り感て、すごく実感があるね。俺、必要以上にスタッフは置かない。スタッフをたくさん置いて守っちゃうと、窮屈になるし、そこから出られなくなっちゃうような気がするんだよ。 - METROPOLIS
- この曲はかなり実験的な作り方をした。まず脈絡とかを考えずに、そのときそのときのイメージだけでつなげてみようっていうことで、藤井ちゃんと俺で一緒に作った。俺がダダダダッダーってやると、藤井ちゃんがガガガガガーン、みたいなね。それを全部コンピュータにインプットして仕上げた。
「おっ、そう来ましたね」って結構将棋的な、囲碁的な曲作りだったような気がする。この曲はどうなっちゃうんだろう、えーい、最後はこういっちゃえ、みたいな。
それで最終的に形を整える作業をしたんだけど、逆回転の効果を使ってフラッシュ・バックのように作った。時空の流れが混沌としているイメージ。タイトルに「METROPOLIS」ってつけたのは、映画の"METROPOLIS"でもいいんだけど、過去に思ってた未来とか、未来が思う過去とかが行き来して、お互いフィードバックしてるという感じかな。 - MERRY-GO-ROUND
- 旅をしてた魂が、現実の遊園地に戻ってくる。人生はメリーゴーラウンドというやつです。それにちょっと皮肉っぽく言葉をのっけたという感じ。なんかグルグルしていて、ピカピカしてるんだけど、物悲しい。移動遊園地ですね。
歌詞としても曲としても、人生なんてそんなものというはかないもの。だからアルバムの前半にくる気はしなかった。
けっこう悲しがり屋、よく泣くもん。今でもよく泣きますよ。カミさんと二人で(笑)。よし、今日はレコード聴いて泣こう!「クワーッ!泣けるねぇ」って二人で涙流しちゃう。喜怒哀楽主義というやつですから。
この曲の始めに入ってる「幸せの黄色いリボン」はレコーディングの休みの日に藤井ちゃんがDATを持ってコヴェント・ガーデンに行って、そこの人形の館で録ってきた。スタジオだけの密室的なものにならないようにって思って。 - TELEPHONE CALL
- これはジョークだね。曲自体がいい意味でジョークみたいな感じで作られているから。藤井ちゃんはYMOの人だし、そういうタイプのジョークの本領発揮。俺は本領のロックンロールで、3コードでやろうっていって始まった。
ギター・ソロも、半分はサンプリングでやってる。でも、俺のリズムってコンピューターと同じだから、本物のギターと見分けがつかなくて、これじゃサンプリングの意味がない(笑)だから俺のギターってよくサンプリングされる。「プロ野球ニュース」のダカダカダダーンだったり、「夢で逢えたら」とかね。俺の音楽は効果音なのかよってね。日本のバンドだったらソフトバレエにサンプリングされたいかな(笑)
この曲をよく聴くと、スネアドラムがたくさんサンプリングされてて、ズン、ボン、スパンみたいに色々出てくる。この藤井ちゃんのアイデアは大拍手だね。 - RADIO! RADIO! RADIO!
- かなり現実の俺に戻ってきてる。後半は現実的なものが続くよね。
これは本当にラジオ番組やってて思ったことなんだけど、ロンドンにいる間もいくつか番組録ったり、ハガキをどっさりロンドンで読んだりしていて、俺にとってラジオがすごく大きくなってる。俺自身はラジオっ子じゃなかったんだけど、全然。
ラジオをやってて、本当に音楽だけ伝わればいいと思ってる。だからこの曲で自分に、ロックンロールのマジックを伝えなさいって言ってるつもり。「こんなに好きな曲があるから聴いて聴いて」っていう、けっこうおせっかいな気持ちから始まっている。そうじゃない曲は自分のラジオではかけたくないし、かけたい曲がなくなったら、番組はもう出来ないし。もう一年半やってて、1500曲以上かけてるけど、まだかけたい曲あるし。選曲はいつも徹夜。俺が高校のときにこんなDJいたら毎晩聴いたと思うけどね。 - NOT FOR SALE
- くだらない愛だ恋だっていう歌は聴きたくないっていう気分が入ってる。ラヴ・ソングとかいっても、六本木で出会ってどうのこうのとか、低いレヴェルの愛だ恋だなんて、俺自身聴きたくないんだよね。ラヴ・ソングってたくさん作ってると、なんか価値が減っちゃう気がするし。だって、恋多き大人の男と女がすべてじゃ、あまりに悲しい。それは大切だけど、それだけじゃないわけじゃない。
ただブラックの人たちの素晴らしいラブ・ソングってセックスを歌ってもその後に信じるものは愛とか神みたいなものがある。すごく肉体的。それしか考えてないから、まったくいやらしくないよね。
この曲はハウス・サウンドにアプローチしてるんだけど、ハウスって歌詞というよりも単語化してる。"パワー・オヴ・ラヴ"とか。別に六本木でであってというんじゃなくて、もっと呪文みたいになってる。そういうのは面白いよね。 - CITY LIGHTS
- この曲は友達とアムステルダムに行ったときの印象を思い出して書いた。
去年、レコーディングが始まる前にロンドンに行って遊んでたんだけど、そのときにアムスにも行って印象が強かった。街の感じといい空気といい、肌に合う。セックスとかクスリとかおおっぴらで、そこは一応平和っていう線が引いてあるから、暗黙の約束事になってるから、いて気持ちがいいんだよね。誰も平和を唱えることなく、みんながそれぞれの平和の中でダラーンとしている。どうしようもない街だとは思うけど、特に東京に暮らしている俺らにとっては夢のような街だよね。時間の自由さがある。一種のパラダイスかもしれないね。その分、東京自体の惨めさも感じた。
アムスのことを書いてるうちに、自分の幼児体験、「あ、この景色」みたいなイメージがオーバーラップした。自分が街明かりに寄せる思いは、東京じゃ手に入らないんだな。 - STARMAN
- この曲を最後にすることは最初から決めてた。デヴィッド・ボウイの曲で、歌詞は英語のまま。だけど歌詞がわかってるから、英語でも気持ちをちゃんと入れて歌えると思った。
好きな曲をカヴァーするのは勇気がいるよね。オリジナルを超えようなんて気持ちはこれっぽっちもないけど、名誉を傷つけないカヴァーでいたいなと思う。
この曲がでたころ、"スターマン"って存在はまだリアルじゃなかったけど、現代のスターマンってもうリアルだと思う。だからこの曲は今のほうがマッチしてる気がするし、絶対に時代を超えて残る曲。それで、今に甦るアプローチとしてコンピュータを入れて、そこに降りてくるスターマンはきっともっとリアルになると思って踏み切った。
それにこれだけ長いアルバムだから、最後に終わりらしいものが必要だし。「アビス」って映画の最後に宇宙船が出てくるんだけど、そこまでやるなって感じなんだけど、ストーリーとしては心温まる。長編映画で抜け道がなくて終わっちゃうのって辛いでしょ。え、ここで終わっちゃうのって思ってタイトル・バックが出てきて「この2時間は何だったんだ」というのは嫌だった。「もうおしまい」って感じにしたかった。2枚組だし。
そんなことはさておいても、本当に素晴らしい曲だと思うよね。
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produced & arranged by Tomoyasu Hotei
- GUITARHYTHM REPRISE
- GOSPEL CHORUS: LENNY ZAKATEK,JEFF PATTERSON,LINDA TAYLOR,DAWN KNIGHT,KATHERINE WOOD,BEVERLEY SKEETE
- BEAT EMOTION
- GUITAR,VOCAL,CHORUS: TOMOYASU HOTEI
- BASS: TAKESHI ASADA
- PROGRAMMING: TAKESHI FUJII
- PRISONER
- GUITAR,KEYBOARD,VOCAL,CHORUS: TOMOYASU HOTEI
- PROGRAMMING: TAKESHI FUJII
- SLOW MOTION
- GUITAR,VOCAL,CHORUS: TOMOYASU HOTEI
- DRUM LOOP: HIDEO YAMAKI
- PULSE,PROGRAMMING: TAKESHI FUJII
- SPRANO & TENOR SAOPHONE: ANDY McKAY
- SPHINX
- GUITAR,SYNTH BASS,VOCAL,CHORUS: TOMOYASU HOTEI
- DRUM: HIDEO YAMAKI
- BASS: TAKESHI ASADA
- PROGRAMMING: TAKESHI FUJII
- MERMAID'S DREAM
- PROGRAMMING,DOLPHIN: TAKESHI FUJII
- PARADISE
- ACOUSTIC GUITAR,SITAR GUITAR,SYNTH MARIMBA,VOCAL,CHORUS: TOMOYASU HOTEI
- DRUM: HIDEO YAMAKI
- FRETLESS BASS: TAKESHI ASADA
- PROGRAMMING,BIRD VOICE: TAKESHI FUJII
- DEVIL'S SUGAR
- GUITAR,VOCAL,CHORUS: TOMOYASU HOTEI
- DRUMS: HIDEO YAMAKI
- PROGRAMMING: TAKESHI FUJII
- DRIVIN' TO YOUR HEART TONIGHT
- GUITAR,SYNTH BASS,VOCAL,CHORUS: TOMOYASU HOTEI
- DRUM: HIDEO YAMAKI
- BASS: TAKESHI ASADA
- PROGRAMMING: TAKESHI FUJII
- ANGEL WALTZ
- VOCAL: TOMOYASU HOTEI
- DRUMS: HIDEO YAMAKI
- PROGRAMMING: TAKESHI FUJII
- UPRIGHT PIANO,SYNTH WOOD BASS: SATOSHI KADOKURA
- YOU
- GUITAR,ACOUSTIC GUITAR,VOCAL: TOMOYASU HOTEI
- DRUM: HIDEO YAMAKI
- BASS: TAKESHI ASADA
- PROGRAMMING: TAKESHI FUJII
- SYNTH,PIANO: AKIRA NISHIMOTO
- CHORUS: LENNY ZAKATEK,JEFF PATTERSON
- GUITAR LOVES YOU
- GUITAR: TOMOYASU HOTEI
- ROCK 'N' ROSE
- GUITAR,DRUMS PROGRAMMING,KEYBOARD,VOCAL,CHORUS: TOMOYASU HOTEI
- BASS: TAKESHI ASADA
- PROGRAMMING,KEYBOARD: TAKESHI FUJII
- MAN+WOMAN LOVE
- GUITAR,VOICE PROGRAMMING,VOCAL: TOMOYASU HOTEI
- PROGRAMMING,DRUM LOOP: TAKESHI FUJII
- CHORUS: DAWN KNIGHT,BEVERLEY SKEETE
- LIBIDO
- GUITAR,VOCAL,CHORUS: TOMOYASU HOTEI
- DRUMS: HIDEO YAMAKI
- BASS: TAKESHI ASADA
- PROGRAMMING: TAKESHI FUJII
- FLY INTO YOUR DREAM
- GUITAR,VOCAL: TOMOYASU HOTEI
- DRUMS: HIDEO YAMAKI
- PROGRAMMING,DRUM LOOP: TAKESHI FUJII
- SYNTH,PIANO: AKIRA NISHIMOTO
- WONDERLAND
- GUITARHYTHM Ⅱ PHILHARMONIC
- CONDUCTED by NIELS WALEM
- LEADER: GAVYN WRIGHT
- METROPOLIS
- GUITAR,ELECTRIC GUT GUITAR: TOMOYASU HOTEI
- PROGRAMMING: TAKESHI FUJII
- MERRY-GO-ROUND
- GUITAR,DRUMS PROGRAMMING,KEYBOARD,PIANO,VOCAL,CHORUS: TOMOYASU HOTEI
- BASS: TAKESHI ASADA
- PROGRAMMING: TAKESHI FUJII
- TELEPHONE CALL
- GUITAR,DRUMS PROGRAMMING,KEYBOARD,VOCAL,CHORUS: TOMOYASU HOTEI
- PROGRAMMING: TAKESHI FUJII
- RADIO! RADIO! RADIO!(RE-MIX)
- GUITAR,DRUMS PROGRAMMING,VOCAL,CHORUS: TOMOYASU HOTEI
- BASS: TAKESHI ASADA
- PROGRAMMING: TAKESHI FUJII
- NOT FOR SALE
- GUITAR,DRUMS PROGRAMMING,VOCAL,CHORUS: TOMOYASU HOTEI
- BASS: TAKESHI ASADA
- PROGRAMMING,KEYBOARD: TAKESHI FUJII
- CHORUS: LINDA TAYLOR,DAWN KNIGHT,BEVERLEY SKEETE
- CITY LIGHTS
- GUITAR,VOCAL: TOMOYASU HOTEI
- PROGRAMMING,JUNK & CROWDS SAMPLING: TAKESHI FUJII
- STARMAN
- GUITAR,ACOUSTIC GUITAR,KEYBOARD,VOCAL,CHORUS: TOMOYASU HOTEI
- PROGRAMMING,KEYBOARD: TAKESHI FUJII
- Tomoyasu Hotei
- guitars,keyboards,vocals & chorus
- Takeshi Fujii
- programming,mac,pulse & breaks
- Michael Zimmerling
- sound designer
- recording & mixing by Michael Zimmerling
- except "WONDERLAND" recorder by Mike Ross-Trevor,mixed by Michael Zimmerling & Mike Ross-Trevor
also except "GUITAR LOVES YOU" mixed by Heidi Cannavo,engineering assisted by Heidi Cannavo,Yasuhiro Ito - recorded at METROPOLIS STUDIOS,LONDON
- recorded at SEDIC STUDIO,TOKYO
- recorded at HIT FACTORY STUDIO,LONDON
- mixed at METROPOLIS STUDIOS,LONDON
- CD - mastered by Ian Cooper(METROPOLIS STUDIOS,LONDON)
- LP - mastered by Denis Blackman
- DMM CUTTING - by Chris Blaire
- DMM CUTTING - at ABBEY ROAD STUDIO.LONDON
co-produced by Takeshi Fujii
except "ANGEL WALTZ"
arranged by Tomoyasu Hotei & Satoshi Kadokura
also except "WONDERLAND"
arranged by Niels Walem
also except "METROPOLIS"
arranged by Tomoyasu Hotei & Takeshi Fujii