アルバム『GUITARHYTHM Ⅱ』のレコーディング中に購入したZemaitis。ZEMAITIS WILDよりあとに入手したモデルである。ぺグ、ナット、フレット、電気系パーツは交換済み。またフレットの位置も数箇所変更されている。
このZemaitisが初登場したのは恐らくGUITARHYTHM active tourのツアーパンフレットに掲載されたモノクロ写真。そしてファンに広く知られるようになったのは『サレンダー』のMVで、ステージでの使用は、おそらく1994年のSERIOUS?TOURでの「さらば青春の光」が初めてと思われる(間違ってたらすみません)。
ZEMAITIS WILD同様、ホンジュラス・マホガニー特有の全体に張りのあってミドル・レンジに粘りのある音が特徴的。フレット数は22(ZEMAITIS WILDは24フレット)。本体に敷き詰められたシェル(マザーオブパール)とアヴァロンで金色で縁取られたボディはあまりにも美しく、見る者を惹きつけてやまない。このボディはフラットではなくアーチ状で、それがパールの輝きをさらに増して見せている。ネックにも埋め込まれているインレイは、アコヤ貝と胡蝶貝のコンビネーション。
そしてヘッドにまでシェル(マザーオブパール)が敷き詰められたZemaitisは非常に希少で、このZemaitis含めこの世に4本しか存在しない。オリジナルZemaitisコレクターの間では「貴婦人」と呼ばれている。
このギターはシングル『サレンダー』や『命は燃やしつくすためのもの』等のMVをはじめ、映像作品『サイバーシティは眠らない』のジャケット、布袋作品で鋤田正義氏が初めてジャケット撮影したアルバム『SCORPIO RISING』で使用されている。ビジュアル面だけでなくレコーディングやライブで欠かせない重要なモデル。布袋寅泰がDAVID BOWIEと「すべての若き野郎ども」で共演した際の使用ギターもこのパールゼマイティス。特に長めのソロ部などに多用され、代表的なのはシングル『CHANGE YOURSELF!』のカップリングの「SAVE ME」。CDだけでなく1998年に行われたSSG TOURのSAVE MEでもこのギターが使用された(映像作品になっているファイナル公演のみ布袋モデルのサスティナー)。2024年のBC ONLYのSAVE MEでも使用された。2023年のアルバム『GUITARHYTHM Ⅶ』では「Domino」、「Eternal Symphony」のソロ部分で使用されている。
布袋寅泰所有のシェルトップのゼマイティスは3本あったが、現在はこの1本のみ。 |