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SERIOUS CLIPS 布袋寅泰
更新日:
アルバム『GUITARHYTHM Ⅳ』収録の12曲のうちの6曲のヴィデオ・クリップ集。GUITARHYTHM Ⅳの世界観がNIGEL TALAMOによって表現されている。国内・国外という線引きはしたくないのだが、曲の解釈や描いてる世界観、映像の構図や色使いに海外っぽさが感じられ、国内の布袋ファンの間では評価が割れているように感じられる。
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収録曲
- SERIOUS? [3:57]
lyrics & music: TOMOYASU HOTEI
- SURRENDER [5:54]
lyrics & music: TOMOYASU HOTEI
- さらば青春の光 [5:02]
lyrics & music: TOMOYASU HOTEI
- OUTSIDER [4:00]
lyrics & music: TOMOYASU HOTEI
- 薔薇と雨 [4:05]
lyrics & music: TOMOYASU HOTEI
- ESCAPE [4:28]
lyrics & music: TOMOYASU HOTEI
- 概要・解説
- クレジット
作品の解説
収録曲数は少ないとはいえ映像版GUITARHYTHM Ⅳともいえるこの作品。サレンダーのミュージックヴィデオの印象が強い人も多いはずでパールゼマティスやディスクフロントのゼマイティスが登場するなど見どころも多いのだが、決して分かりやすい映像とは言い難く、何を伝えたいのかよくわからない、あまり観ていない人も少なくないと思われる。おそらくそれはレコード会社も感じていたようで歌詞カードに以下のQ&Aが掲載されている。
映像ディレクター、ナイジェル・タラモへのインタヴュー
「さらば青春の光」に登場してくる闘牛士は何を意味しているのか?
「さらば青春のの光」の闘牛士は“はかなさ”とか“一時性”というような事の象徴なんだ。このヴィデオは、ストーリーの中の登場人物としての布袋を描いているシーン(モノクロ)と現実の演奏シーン(カラー)の二つの要素から成り立っている。
僕達はいつも過去の記憶や夢に悩まされている。でもそのときにはとても重要だと感じていたことでも、生き続け、時が経つにつれて、ましたる意味を持たなくなるものなのさ。人生っていうのはどんどん巡るものだろ?「さらば青春の光」もそう歌っていると思う。僕はそれをヴィデオでも表現したかった。撮影では、布袋がいつも同じ場所に戻って来るような感じを出したかったし、円形の闘牛場の中では回転するカメラで彼の演奏シーンを撮ったりしたんだ。きっともう一つの世界、それが前世なのか来世なのかは分からないけれど、では布袋は闘牛場で関う闘牛士だったのかもしれないね。それと、闘牛士っていうのは厳厳とか、尊敬、教養の象徴でもあるんだ。それは生き延びてきたことへの証しでもある。「SURRENDER」に登場してくる曲芸師は何を象徴しているのか?
英語の“surrender”とは、自分よりも大きな力や物事に身を委ねてしまった状況のことをいうんだけれど、ヴィデオの中で布袋がいる飾り窓は、まさに身を委ねている“様々な側面”、たとえば孤独、時間、頼などを表現しているんだ。あのブランコ乗りは“信頼”に身を委ねている。お互いに完璧に信じ合わなければ死につながってしまうからだ。同じ様に、語り手としての布袋を囲むセットはとても巨大で、彼もまたその状況下では“独り”なんだ。ミュージック・ヴィデオではかってないほどのスケールでそんな実験をしてみたかったのさ。
「SERIOUS?」での布袋とヴィデオ・モニターの中のバンドの関係は何を意味しているのか?
布袋は「SERIOUS?」のヴィデオにバンドを登場させたがっていたんだ。とてもタイトで、鋭利な雰囲気で抑圧されているような感じを出したかった。でも、生身の人間を出してしまったらその感じが損なわれてしまう。そこでTVモニターに人物を押し込めることでその抑圧されたイメージを出そうとしたんだ。TVが彼らを支配できるのと同じように、僕たちもTVをかんたんにコントロールできるってことさ。
TVには大抵角があって、立体的になっている。この作品ではセット、照明、カメラの動きから編集に至るまで、その“キュービズム”(立体派)の手法とそれにまつわる形や光が明確に表現されているんだ。そんなスタイルが踏襲されている映画『鉄男』(塚本晋也作品)は僕の好きな作品の一つだ。あなたにとって現代の“OUTSIDER”とは?
僕にとっての“OUTSIDER”は、定職を持ち、妻と2〜3人の子供がいて、素敵な車と、食料で満たされた冷蔵庫を持ってるようなヤツさ。“OUTSIDER”は“INSIDER”の創造した型を破壊する。
あなたが一番愛する映画は?その映画と「薔薇と雨」のヴィデオ・クリップとは何らかの関係があるか?
たった一つ選ぶにはあまりにもたくさんの素晴らしい映画がある。好きな映画は新しいプロジェクトに関わるごとに変わってしまうんだ。「薔薇と雨」のストーリーは特定の映画と関連はないけれど、以下の作品からそれぞれ参考にしている部分があるかもしれないね。それの持つ魔力を「LIKE WATER FOR CHOCOLATE」から。色彩感覚を「コックと泥棒、その妻と愛人」から。同情の巧みな起伏を「TANGO」から。SEXを「トゥルー・ロマンス」から。美しい藻もやのシーンを「MISHIMA」から。照明を「カラバッジオ」から。
封入されている歌詞カードより
エンドロールは「GUITARHYTHM FOREVER」が使用されている。また「サレンダー」はシングル・ヴァージョンでの収録。「さらば青春の光」に関してはこの作品の収録映像と異なる1993年のシングルリリース時に作られたバージョンが存在している。残念ながらそのヴァージョンはテレビではOAされていたが映像作品としては残されていない。
このSERIOUS CLIPSの監督をつとめたNIGEL TALAMOは、1998年にリリースされたシングル『THANK YOU & GOOD BYE』も手がけており、そちらはDVD『HOTEI GREATEST VIDEO 1994-1999』に収録されている。
- 収録曲
- クレジット
クレジット|SERIOUS CLIPS
musicians
TOMOYASU HOTEI: Vocal, Guitar
KYOICHI SHIINO: Drums, Percussion
TAKESHI ASADA: Bass
SHINOBU NARITA: Guitar
SHIGEO KOMORI: Keyboard
SIMON HALE: Orchestration, Arrangement
Engineer: JOHN "TEDDY BEAR" BROUGH
Orchestra engineer: JOHN GALLEN
All tracks mixed by DAVID RICHARDS
Produced by TOMOYASU HOTEI
Production designer: CAROLINE GREVILLE-MORRIS
Lighting cameramen: ADAM RODGERS, TERRY BULLEY
Editors: WARREN MENEELY, GUY MORLEY, MIRANDA WATTS, MARK WRENCH, PETER CONNELLY
Costume designer: ANNIE SYMONS
Casting director: SUE POCKLINGTON
Make up artists: SHOKO KAWANO, HELEN WHITING, MICHI NAKAO
Gaffer: JAMES KNIGHT
Key grips: MARTIN “MADDOG” McCULLAGH, JAY WILLIAMS, BOB FREEMAN
Telecine operators: MARK BAUGH, VTR, ADRIAN SEERY, RUSHES
A&R management : MITSUNOBU “WAN2” SEKIGUCHI/TOY BOX PUBLISHERS
A&R director : SATOSHI HIROSE/TOSHIBA EMI
IRc2 London: JULIAN COPPING, LEON MARC
Production managers: DOMINIC BOLUS, SHERIDAN THOMAS
Sound playback: MIKE “GOLLY” RUSSEL, RICHARD UNDRELL, MATHEW LAUNAY
Honeywagon driver: ALFREDO DIAZ
Pyrotechnics adviser(Spain): LEON PLATEL
Photographer: SYUNSUKE KUBOKI
Sandwich consultant(Spain): PATTY HARRISON
Wire effects: EUGENE'S FLYING BALLET
Starving man: MARK ROWAN
Divifight consultants: CAROLINA VILLAGREY LA MORA, ANTONIO SASTRERIA, EL NEGRO DI TALAMO
Diving and medical advisor: CAROLINE GREVILLE-MORRIS
Video crew: YUJI ENDO
Assistant directors: NICK CONROY, NEIL GRIGSON, STUART GLADSTONE
Camera department: JEREMY HILES, TERRY BULLÉY, ANGUS HUDSON, CHARLIE PALMER, WILL HENSHAW, JONATHAN SYKES, DERMOTT HICKEY, DAVE HEDGES, SAM OSBORNE, SIMON BURGE, GERALD FOLTETE, OONA MENGES
Art department: MARTIN WESPESTAD, STEVE CARTER, JAY HANDSCOMBE, RICKY STE GIAG, MICKY WEEDON, STEVE HUDSON, ANDY THORBURN, CLAIRE JAMES, GUY GREVILLE-MORRIS, ABI MANOX, DAVID ROSEN, NADINE BULLEY, JULIAN LEGAY, NIGEL HUGHES, GIAC BELLI
Wardrobe: JEMIMA COTTER, JOANNA FREEDMAN
Make up: NASSIM KHALIFA, CHARMAINE GRUHN
Grips: OLLY HOEBEN, RUSSEL O'CONNOR, MIK ALLEN, IAN GRIBBLER, PAUL ROSEVEAR
Lighting: ANDREW CURLING, ALAN COSTER, MIKE CHAMBERS, JOHN DEVINE, MIKE PARKER, MARTIN KING, ASHLEY PALIN Production : SARAH WILSON, FIONA STUART, PIPPA HARRISON, DANIEL LAMENZA, JOHN “VIANNIE” LAMB, RICARDO CEBALLOS
Casting : WENDY LYNCH, MANDISA DUMEZWENI, TAMSIN HOLLO
Cast: TOMOYASU HOTEI, MARCUS PARKER RHODES, SUE BRENT, GENEVIEVE MONASTESSE, ROGER LOW, IAN MILLS, IAN GRIBBLER, MARK MARSON, KATE LORD, MEGHAN HAGGERTY, KEITH HOLDEN, EMMA HERBERT, KATE JEANS, JOHNNY DETH, JULIE TOMKINS, EOIN CLARKE, MICHAEL BURN, TRIXIE THOMPSON, JAY LOSASSO, JULIA MONKS
Runners: ROGER STEPHENSON, RICHARD STUART, NEIL HARRIS, ALFREDO DIAZ, JONATHAN FINNIGAN, DAVID ROBERTS
Cover Design : Nagaishi Office
With special thanks to: FUMIHIKO MIHOYA/TOSHIBA EMI, AFM LIGHTING, BLACK ISLAND STUDIOS, VIDEO TAPE RECORDING LTD, CINE EUROPE, A&M CATERING, STAFFORD KNIGHT O'NEILL, WIDESCOPE, MASCRATI, LONDON SCENERY CO LTD, AMANDA SOUTER, VICTORIA HODGSON PR
AN AXIS SCREENWORKS PRODUCTION
Executive producers: KEI ISHIZAKA/TOSHIBA EMI, SENJI KASUYA/TOY BOX PUBLISHERS, LENNY ZAKATEK/IRc2 LONDON
Producer: ANTHONY TAYLOR
Director: NIGEL TALAMO
Published by TOYBOX PUBLISHERS
© TOYBOX PUBLISHERS / TOSHIBA EMI 1994
- 収録曲
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